「めたもるシティ」/けもの

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「めたもるシティ」/けもの

2017年作。

圧倒的に前作を超えてしまった名盤。
昨日買ってからずっと聴きっぱなしです。その前の週に出た、ものんくるの新譜も凄くよかったのだけれども、この「めたもるシティ」は個人的にツボに入りすぎた。

シティポップ化大成功で、全体的に"幸せだったあのとき"的な懐かしさに溢れたサウンドが心地よい。
実際、自分が少年時代だった80年代って、こういうのそんなに好きじゃなかったはずなんだけど、兄貴が聴いていたりとかして、自然と身体にはインプットされていたんだと思う。大人になってから聴くといいんだよねシティポップって。

1曲目の「オレンジのライト、夜のドライブ」からいきなりトリップさせられる。
青羊(あめ)さんは声自体でもうトリップなんだよ。トレイシー・ソーンとかと一緒。
続く、「第六感コンピューター」は、クラシックと呼んで良い素晴らしさ。
立て続けにキラーチューンを2曲続けるアルバムは名作が多いという個人的観点も続く曲達を聴いて確信に変わる。

「フィッシュ京子ちゃんのテーマBめたもVer.」は、ヴィンテージのリズムボックスの音色を使ってのニューウェイヴィーなアレンジ。
これが、前作のヴァージョンよりいいんですよ。
「注文しなっい~♪」という言い方は何度聴いてもよい。

前作聴いたときわからなかったのは、こんなにもオタクなセンスを散りばめている人だったんだなという事。
これ、凄い褒めてます。
ポップな曲になるほど、80年代のアニソンみたいな雰囲気持っているんだよね。
現代だと、オタク文化って総じて自分が10代の頃の感覚を保つ事が美しいとされるものが多いんだけど、けものはオタクセンスがあるのに、ガキ臭くならないところが凄い。音はアダルティックなんですよ。
こういうオタク感の昇華って、自分の音楽でもずっと前から目指していたものでもある。
なので、そんなところも強く共感出来るところなのかな。

「めたもる7」も80年代アニソン感がある。
このタイトル、どうしても20年前のゲーム「秘密戦隊メタモルV(ファイブ)」を思い出すんだけどw
まさか、そこは狙ってないと思う。

ジャケットは「ときめきトゥナイト」の池野恋。
今の時代に改めて見るとまた凄い印象的なイラストだよな。
アニメの「ときめきトゥナイト」はエンディングの曲が凄くよかった。当時はちょっと大人っぽい曲だなって思った。
これこそ、青羊さんがカバーしてくれたらハマりそうなんだけど。
ちなみに「第六感コンピューター」という言葉が出てくるのはオープニングの歌の方ね。

メチャメチャ素朴な感想として、青羊さんってなんでこんな声で歌えるんだ?
自分も20年以上、VoやRapやって、発声を研究しているけどそれでもこの声の特殊さは本当に驚く。
「伊勢丹中心世界」の雰囲気とかヤバいですよ。

ほぼ今年ベストのアルバム決定っぽい。
こればっかり聴いていて同日発売の一十三十一の新譜に手を付けていないので、そろそろ聴かなくては。これも凄い期待してる。一十三十一、超好きなので。



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「言いたいこと 言えないこと 言いそびれたこと」/THE COLLECTORS

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言いたいこと 言えないこと 言いそびれたこと」/THE COLLECTORS

ザ・コレクターズ通算21枚目のアルバム。
前作、「鳴り止まないラブソング」は自分的にはあまりハマれない作品だった。元気が良すぎるというか、無理やり若々しくしているようにも思えて正直疲れるアルバムに思った。
「飛び込む男」の味わい深さ、「勘違い転じて恋となす」の多幸感、「カラカラベイビー」の強烈な風刺性など、思い返せば好きな曲もたくさんあるが、どうもそれまでの何作かに比べると全体的に物足りなさを感じてしまった。

そして、前作から一年ほどでリリースされた本作。
ジャケがCheap Trickなだけでちょっとニヤリとしてスタートさせた1曲目「ガリレオ・ガリレイ」。
おお!ちょっと2ndの頃を彷彿させるサイケ感のあるメロディ。でも、ビートの太さはしっかりと現在のコレクターズ。いきなりいいですよこれ。
続く「自分探しのうた」。いつものように2曲目はビートが特に強いパワーポップ。これは「Groove Glove」以降中々超える作品がなくて寂しかったところ。今回のも良いんだけどまずまずかなぁ。
ユーモラスでライヴが盛り上がりそうな「Tシャツレボリューション」など手堅い流れ。
と、このあとの「深海魚」あたりからいつもの印象が変わる。「ガーデニング」、「家具を選ぼう!」、「永遠ロマンス」の流れが非常に軽やかで聴いていて心地よい。前作で感じた気負いのようなものがなく、フットワーク軽く作った良質なナンバーという感じで何回でもおかわりが聴くような。
以前のコレクターズは一発一発が重いものが多くて、自分も昔はそんなところが好きだったのだけれども、たまに肩の力を抜いたものをシングルのカップリングやB面に入れていてそれらも大きな魅力だった。そんな風通しの良さがこのアルバムにはある。
そして続く「始まりの終わり」。アルバムに大概1曲はある、センチメンタリズムと自己陶酔がぶっちぎったマイナー調の曲。今回のはいいです!前々作にもこういった名曲「残像恋人」というのがあったけど、匹敵する素晴らしさ。「楽しいことも始まらない~♪」ヤバいパンチラインです。
テーマが転じて、明るくなる「劇的妄想恋愛物語」。ここまで聴くとこの軽やかで心地いい流れは「夜明けと未来と未来のカタチ」に近い良さを感じる。でも、同作と同様にキラーチューンに乏しいような・・、と思ったら次にきました「SONG FOR FATHER」。
これ、なにかのビデオで加藤ひさしが弾き語りしているのを見たけど、それがストリングスを絡めたアレンジで収録。亡き父へ捧げる歌。これが、本当にシンプルなんだけど染みるんですよ。自分も今年父親になったばかりだし、自分の父親は高齢なのであとそんなに長くは一緒に居られないだろうなと考えながら聴いていたら泣きそうになった。
最後、「自分メダル」。それまでの涼しげな流れを綺麗にまとめるような疾走感のあるチューン。加藤ひさしの綺麗なハイトーンが心地よい。

総じて、派手さはなくとも何度も通して聴きたくなるアルバムで、とても気に入っています。前作よりもこちらの方が自分にとってのコレクターズだった。嬉しいね。
さて、来年30周年に向けておそらく来年もドカンと派手なアルバムが出る事でしょう。それまで聴いて過ごすには十分な内容と言えるんじゃないですかね。

「Small Hall Classic」/HELEN ERIKSEN

アーティストとか、サブカルコンテンツの信者とかってネット上を常にパトロールして回っているんでしょうか。
誰かが悪口を言っているかもしれないって。
先日、友人が自分のブログで春先に発売される国産RPGタイトルをやっぱり買いませんって書いただけで炎上してしまうという被害にあっていた。まったく気の毒です。
うちのバンドのベースも昔ブログでNIRVANAをちょっとあまり良く思わない一文を書いたら、ファンが突撃してきて面倒臭そうな事になっていた。
それでも、音楽よりゲームの方が敏感なんだろうなー。こんな辺境まで来る人は居ないだろうけどさ。
試しに言ってみようか。ゼ・・あ、いやなんでもないっす。
なんだか昔、UKコアの悪口を言うとどこからともなく聞きつけて殴りにくるジャパコアの人達と一緒だよな。


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Small Hall Classic」/HELEN ERIKSEN

2007年作品。
そんな熱狂的ファンが居るのかどうかわからないが、廃盤後なぜか価格が上昇しすぎている本作。
ヴォーカルとサックスを担当する女性アーティスト。ジャズを基調としたアプローチをしていると言えるが、かなり入り組んだハイブリッドな音楽性。
奇妙なコード進行、無機質感を煽るシンセの音色、ワウやディストーションをかけたサックス、THE CARDIGANSを彷彿させるようなキュートな声。
それらは非常にエレガントにまとめられていて、楽曲のクオリティも全曲高い。ついでに中古価格も高い。(最高額¥160000というのもあった。)

Voの口当たりのよさに隠れた変態的な音楽性がたまらない。
個人的ベストトラックはエキゾチックな味わいもある「Working Man Sensuality」。

現在まったく入手出来ない本作だが、都内に住んでいる方に朗報。
このCD、お茶の水のJANISでレンタル出来ます。この間みつけて震えるほど嬉しかった。
さすがJANIS様。俺の10代のときの音楽性はほとんどJANISで培われました。

「FUNNY ECHO FROM GOOD SUN」/Total Ponkotsu System

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FUNNY ECHO FROM GOOD SUN」/Total Ponkotsu System

ライヴでも共演してもらった事があるTotal Ponkotsu Systemの7曲入り初音源。

簡単に言えば6人編成でのインストゥルメンタル・レゲエ。
と、言っても一筋縄ではいかない、ロック的な曲構成と2本のギターによるサイケ感が他では味わえない特徴になっている。
これは彼らがパンクやアンダーグラウンドロックなどをルーツに持っている事も影響しているが、よくある中庸的とは名ばかりの消化不良サウンドには決してなっていないところが、個々のキャリアの長さゆえに思えます。
自分達なりにレゲエのうまみを切り取って音のベースにして、そこに好きなものを乗っけるという手法は一見オルタナティヴのように思えるが、そもそもThe Wailersだってそうやって出てきた。(あれはIsland側からアメリカ受けを狙ってのアレンジ直しでもあるんだけど)
そういう事で言うとこれは間違いなく王道サウンドに思います。

ライヴでは特にカラーの強い、2本のギターによるサイケサウンドがこの音盤ではやや抑えられていて、全体的にスッキリした音に。
そのおかげか、ゆったりとした雰囲気とそこに乗るソロ楽器のメロディが心地よく聴けるものになった。
特に「Tofu」におけるピアニカのソロは絶品。こんなの仕事中に聴いたらなにも手につかなくなってしまいそうw

いつもよりギターのサイケ感が抑えられていると書いたけど、その代わりにラストに収録されているdarklawのダブミックスがかなりヤバい。これまた王道と言えば王道なのだろうけど、ここまでのダブ効果は今のところこうした音源でしか聴けないので貴重。そして、ponkotsuの音でこうしたズブズブのやつを聴いてみたかった。

すごく良いバランスというか、フットワークの軽さがうらやましく思えてくる


これは通常ヴァージョンの「カンフー」。darklaw dub mixはこの数倍強烈な音処理されてます。

3/9(土) THRASH DOMINATION 2013

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「THRASH DOMINATION 2013」の初日に行って参りました。
出演順に感想など書いていきましょう。

DEATH ANGEL
暗転からライトが着くと同時にマークの高音ロングシャウトで幕を開ける。もうこれだけで2億点。
この日の1曲目は「Killing Season」の1曲目「Lord Of Hate」。
「Killing Season」は復活後のアルバムでは一番バランスが好みの感じで気に入っている。
そして、「ActⅢ」一曲目「Seemingly Endless Time」、新作の一曲目と連続キラーチューン。
「Seemingly~」は25年前の初来日のときに観て以来なので震えたね。しかも今のマークのVoで聴くとこれがまたいいんですわ。マークは本当に良い声をしていると思う。
ヒアリング出来るようにゆっくりと話すMCのあと、近年の作品の中にも「Voraciosu Soul」、「3rd Floor」などを織り交ぜる嬉しい選曲。「3rd Floor」のライヴにおける突進力には驚いたね。
意外なところだと「Road Mutant」とか。これもライヴで観た方がよりよい。・・というより今のDEATH ANGELがやるから良い。
そして終盤にまさかの「Thrashers」!!
これ、ライヴでやるのか!?今手元に盤がなくて確認出来ないんだけど、原曲のVoってマーク以外の人がメインで歌っているように思うのだけれども、これを今のマークが歌うととてつもなくかっこよい。初期衝動全開の曲構成と相俟ってこの日一番のパワーを感じた曲でした。
最後は「Kill As One」で終了。腰まであるドレッド長髪のマークがとにかくかっこよすぎた!俺が10代だったら絶対に憧れるわ。何回もドラムセットのところからジャンプしてた。その体勢も最高!

DESTRUCTION
今回のアクトの中で唯一初めて観る。2000年復活以降に大ファンになってしまい、ずっと観たかった。この日一番の期待していた。
初めて観るシュミーヤ。やはりデカい!
が、始まるやいなや「音が悪いな~」と思わず言ってしまった。
音がダンゴ状態で、Voはうっすらとしか聴こえない。低音の同じ帯域ばかり集中して上げてしまっているため、全体的にグモグモしてしまい、全ての音がハッキリ聴こえない。ドラムの拍の裏と表がわからない位だよ。かなり酷い。それがドイツっぽいと言えなくもないが、これじゃあ楽しめないよ。
一応自分はCDを聴きこんで行っているので全曲わかったが、ギターリフが始まっても判別するのにちょっとかかる位だった。「Mad Butcher」はキックの四ツ打で「お、来るな」って思ったのにギターが乗ると「あれ?」って思ってしまったし。この酷さは昔METALLICAを代々木体育館で観たとき並だ。「Battery」がサビまでいってやっと判別出来るっていう。
中盤に「Life Without Sense」、新作から「Canivore」というあまり嬉しくない選曲。
このへんのミドルチューンをやめて「Cracked Brain」とかやってほしかった。
終盤にやった「Bestial Invasion」が一番良かったかな。曲構成がシンプルで、ギターリフがわりとハイフレットでのものなのでこの轟音の中でも比較的わかりやすい。この日一番のモッシュピットが出来ていたのもここだった。
「Curse The Gods」で終了。う~ん、期待が大きかっただけに結構残念。

TESTAMENT
あれ?ジーン・ホグランって思っていたほど巨漢じゃない?観ていた角度でそう思っただけかな。
チャック・ビリーの声はやっぱり良い。凄い声量だ。新作の一曲目、前作の一曲目と立て続けでアガる。
近年のTESTAMENTの作品は大好きなので期待どおり。
久々に観たメンバーの外見はあまり変わらないように思うね。グレッグ、アレックス、エリックは若々しい。アレックスは改めて観てもギター巧いなー。
チャックはどんどん巨漢になっていくけど、それがよし。
音のバランスが、DESTRUCTIONよりは聴きやすいけど、ちょっとギターが遠い感じ。Voもリバーブとかいらない。
初期曲だと、「The New Order」、「Practice What You Preach」、「Burnt Offerings」、「In To The Pit」、「Trial By Fire」など期待通りの選曲。
ただ、あまり意外性がなかった事もあってか、身体の疲れがピークでちょっとボーっと観てしまったところもあるんだよな。良いライヴだったと思うけど。
で、最後の曲が新譜のやつだったかな?シャッフルリズムのヘヴィ・チューンで終わってアンコールがなし。
アンコールで「Over The Wall」をやると信じていただけに「えーっ!」って思わず声を上げてしまった。
次の日もあるとは言え、これじゃ物足りないよ。

という感じで終了。全体的には楽しめたけど、やはりトップのDEATH ANGELが一番よかったかな。音も一番分離がよくて聴きやすかった。
次のスラドミがあったら、アクト次第ではあるけど今回音の問題を強く感じたのでちょっと考えてしまうな。
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10/11(金)阿佐ヶ谷 Yellow Vision
11/11(土)鶯谷 What's Up
12/30(土)立川 A.A.Company
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DTChainsawのプロフィール

Author:DTChainsaw
ヒップホップバンド、VARRISPEEDSのラップ、Voを担当。
ポリリズムヒップホップユニット、Synthezoeyのラップも担当。

2011年まではPsy-VOGUEというユニットに所属。

ゲーム情報サイト、iNSIDEにて「ビデオゲーム・ライマーズ」を連載中

現在、某音大の理論中等科

秋葉原近辺で生まれ育つ。
ゲームと音楽をこよなく愛す。

※ライヴのブッキング、常にお待ちしております。
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