「僕だけがいない街」/三部けい 1~6巻

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僕だけがいない街」/三部けい
1~6巻まで読了。

今まで全然知らなかくて、先日友人の勧めで読んでみた本作。

こ・れ・が!!めちゃくちゃヤバいです!久々に没入して読んでしまう漫画だった。
自分だけしか知らない悲劇を回避しようと、時空を越えてて奔走する。
時空を越えるというと、やたらスケールのでかいSF設定かと思いきや、小さな街の小さなサークル、その中の大切な人を守りたいというパーソナルな域を出ないもの。世界平和というわけではない。
が、子供だけのコミュニティや、街の閉塞感の描き方の秀逸さで大変なリアリティを感じるものとなっている。
タイムトリップという非現実で、痛みのある現実へと渡り歩く。しかもミステリーという超高等なプロットをこれだけの完成度でまとめていくのは相当な才能でしょう。

5巻あたりまで、主人公が真犯人を追っていく物語。これは、こちらも誰が真犯人か翻弄されながらも予想が楽しい。
ちなみに自分の予想は当たりましたw ま、そんな難しくもないのかも。
で、6巻からはさらなる深みへと話が沈んでゆく。

単純にミステリーとしても出来が良いので万人にオススメ。
実写化とアニメ化も決定したらしいですよ。

ちなみに、1巻の最後で本当の物語の流れがスタートするタイプのもの好きです。
「そういう話かー!」ってサプライズも含めて。
「アイアムアヒーロー」なんかもそうだった。
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「エイジ・オブ・ウルトロンVol.1、Vol.2」/ブライアン・マイケル・ベンディス (著), ブライアン・ヒッチ (イラスト), 秋友 克也 (翻訳)

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エイジ・オブ・ウルトロンVol.1、Vol.2」/ブライアン・マイケル・ベンディス (著), ブライアン・ヒッチ (イラスト), 秋友 克也 (翻訳)

映画に先駆けいつものように原作から触れて期待を高める。
とは言っても本作と映画はもちろん別のストーリー。違うとわかっていてもチェックしとくだけで映画を多層的に楽しめる。

さて、ウルトロンと言えば少し前にやっていた(個人的には)駄作アニメ「ディスクウォーズ・アベンジャーズ」でも出てきた、ジャイアントマンが開発した人工A.I.搭載のアンドロイド。
これが、原作だとエグすぎるほどの脅威になっちゃってるんですねぇ。
ソーのハンマーは効かないわ、キャップの首はハネるわ、もう人類の絶望ぶりが凄い。
で、しかもウルトロンのオリジナルは未来の世界から指令を出しているという事で、未来にタイムトリップするアイアンマン達と、ひとり過去に飛んでウルトロンの製作者ハンクを殺しに向かうウルヴァリンというカタチで話が進んでいく。
これ、最初に全部読み終わったときは、あまりのストーリーのぶっ飛び具合に「はあ?」としか思わなかった。意味がわからないというわけではなくて、あまりにも乱暴すぎる展開というか。時間軸とか時空とか、よくわからないけど便利に物語に組み込めるものを当たり前のようにバンバン使っちゃって。
2回目読んだときに、これはこれで結構おもしろいかなと思えるようになった。
というのも、本作の評判はあまり芳しくなく、正直ほとんど期待せずに読んだ事もある。
ハンクを殺してしまった事により、未来の改変が起こるが、科学が発達せず魔法の勢力が強くなっていて、アベンジャーズならぬディフェンダーズの筆頭がドクター・ストレンジだったりとか、笑っちゃう場面も多々あって。

映画を観る上で必須とはとても言えないが、クロスオーバーものの煮詰まり具合も含めて楽しめるのでちょっとした好事家だったらチェックしても損はないでしょう。
少なくとも自分は好き。

「ブラックホール」チャールズ・バーンズ (著), 椎名ゆかり (訳)

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ブラックホール」/チャールズ・バーンズ (著), 椎名ゆかり (翻訳)

自分の好きなジャンルに「アメリカ10代の暗黒」ってのがあります。
クリスチャン・スレーター主演の映画「ヘザース」のような学園ものから始まり、小さな街の中での閉塞を描くタイプのものなど。これは、日本でも「惡の華」という超素晴らしい作品もある。

本作は、10代だけがかかる奇病を軸に何人かのキャラが翻弄される群像劇。
奇病は性行為により感染する。発病すると、身体の一部分が変形してしまう。感染者達は人里離れた森の中にて共同生活を始める。

共同生活がどうって事でも、病気の症状がヤバいって事でもなく、それらが起こる事によって生じる10代特有の精神的な捻じれこそが本作での肝。
特に、童貞でジャンキーのキース視点での物語は痛々しくも「嗚呼、それわかるぞ、でもそれって身を滅ぼすぞ」っていう、愛着と悲哀を同時に感じられて良い。これぞ10代暗黒ものの醍醐味!
同年代の好きな子に、「これだけ尽くしてなんでダメなんだ!」とイラだち、優しい年上のお姉さんにフラフラと心惹かれてしまう。おい!そっちはヤバい方の穴だぜー!いや、同年代の子の方もダメか。要はお前がダメだから、向かっていく女も自然とダメなタイプにいってしまうのか。あちゃ~、あるある。すっっっごいあるあるw

と、まあそんな具合に身悶えながら楽しんでいたが、この物語の整合性やわずかな心情描写が大変緻密で、読むごとにその深さに気づく。それに基本的にはダウナーな話だから当然読む人も選ぶ。

「ここじゃないどこか」思考って、一瞬で陳腐になってしまうから実は相当難しいものだけど、本当に真を突くような表現をするとなによりも重く、そしてどこか開放感のある清々しさを感じる事が出来る。そんな数少ない成功例がこの「ブラックホール」。ペンタゴンはいらないぜ。
ラスト周辺の妙な開放感は筆舌しがたい。

そういやこれ、デヴィッド・フィンチャー監督で映画化の話もあったらしい。どうなったのか良くわからんけど。実現したら凄まじいものになりそうだ。

「ヒットマン 第2巻」/ガース・エニス(著)/海法紀光 (翻訳)

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ヒットマン 第2巻」/ガース・エニス(著)/海法紀光 (翻訳)

「いよいよ、登場!!犬溶接マンたちの勇姿!」と帯タタキに大きく書かれた、セクション8の登場エピソードを描いた第2巻。
が、やはり日本でアメコミを売るための悲しき手法なのか、予想どおり犬溶接マンは本編ではそんなに出てこないです。所詮は超脇役ですからね。コマ数で数えても10コマもないほど。こういった飛び道具的キャラをウリにして一冊でも多くさばかないといけない日本での過酷なアメコミマーケット事情が垣間見える。

そんな犬溶接マンの事はさておき、物語は第1巻同様、大変おもしろいです。
改めて読んでみると、ハードボイルドを基調に、ゾンビやら、悪魔やらのB級映画的ノリと、ギャグも混在するという、良く言えばハイブリッド、悪く言えばムチャクチャな作風なんだなと。日本の漫画界では100%商業誌に載る事はないところがこういったアメコミの醍醐味ではあるので、そのおもしろさは今回も弾けまくってます。

犬溶接マン達、ゴッサムの最下層ヒーロー、セクション8。これらが登場するエピソード「エース・オブ・キラーズ」はとてつもないぶっ飛んだストーリー展開で本巻では文句なく一番のおもしろさ。
1巻でのマウザーが復讐しにくる。悪魔を倒すには別の悪魔を使役するしかない、という事で同じく1巻登場のエトリガンを使役してあてがう様は興奮しまくり。ここにセクション8が加わり、お祭り騒ぎのような戦いに。こんなにおもしろくていいのか?って位夢中になって読んでしまった。

他、短いエピソードとしては、「サンタ処刑命令」も小品ながらお気に入り。
ゴッサムは、廃棄物処理上とか原子炉とかに落ちてヴィランになるやつばっかりだなw

ゲスト出演のグリーンランタンの単細胞っぷりも良くわかってるな~って感じで微笑ましい。

やはり主人公トミーが魅力的なのが良いね。他脇役たちも読めば読むほど愛着が湧く。
是非次巻も邦訳して欲しいが本作がどれだけ売れたのか。間が空いてるし予定もアナウンスされていないところから察するにやはり厳しいのか。う~ん。こういうおもしろい本が出ない文化なんて不健全に思うけどなー。

「デッドプール マーク・ウィズ・ア・マウス」/ヴィクター・ギシュラー (著), ボン・ダゾ (イラスト), 高木亮 (翻訳)

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デッドプール マーク・ウィズ・ア・マウス」/ヴィクター・ギシュラー (著), ボン・ダゾ (イラスト), 高木亮 (翻訳)

半年以上前から店頭で気になっていたやつをついに買った。
最近のアメコミの中では日本でもっともヒットしたキャラと言えるデッドプール。「マーベルVSカプコン3」で日本デビューし、その型破りなキャラで早々と人気となった。ひっそりと映画「X-MEN」の3作目にも出ている事になっているが、これはなかった事でいいでしょうw

デッドプールは、常に軽口を叩き、金や目先の利のためなら簡単に寝返る、通常のヒーローではありえないものだ。ヒーリングファクターを組み込んでいて日本刀を使う。そして最大の特徴は自分がコミックのキャラだとわかっていて、読者の声やナレーションとも会話する。楽屋ネタみたいなものもバンバン言う。これこそ痛快キャラと言えるでしょう。

舞台は、宇宙から恐竜と原始人とゾンビと西部劇とお色気などをゴッタ煮にした、これまたキャラに合った破天荒な設定。
ゾンビの部分は、「マーベル・ゾンビーズ」の話も絡んでいて、そちらのワールドに突入と脱出が主な目的となる。
「マーベル・ゾンビーズ」は読んでなくともそんなに問題はないが、やっぱり読んでみたくはなりますね。あれも破天荒だろうし。

とにかく、活劇風でカラっとした空気感が新鮮で良い。ヘヴィさのかけらもない感じは逆に貴重。
と、ここで思い出したのは先日まで劇場で公開されていた映画「ガーディアンズ・オブギャラクシ-」。同じマーベルでも関係はないが、今までのダークで重苦しくする風潮だったアメコミ映画に新風を送り込んだ痛快傑作だった。あちらも軽さこそ新しいと思わせるものだっただけに、この流れでデッドプールも映画化すればかなりおもしろくなるのでは?
ついでに吹き替え版の声優は「ディスクウォーズアベンジャーズ」でハマり役だった子安武人さんにして欲しい。

ボリュームもそこそこながら、一気に読破出来る読みやすさ。
さすが増版されるほどの人気なのも納得。今の気分にもピッタリ。期待以上のおもしろさでした。オススメ。
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11/11(土)鶯谷 What's Up
12/27(水)代官山 UNIT
12/30(土)立川 A.A.Company
1/16(火)東高円寺 二万電圧
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DTChainsawのプロフィール

Author:DTChainsaw
ヒップホップバンド、VARRISPEEDSのラップ、Voを担当。
ポリリズムヒップホップユニット、Synthezoeyのラップも担当。

2011年まではPsy-VOGUEというユニットに所属。

ゲーム情報サイト、iNSIDEにて「ビデオゲーム・ライマーズ」を連載中

現在、某音大の理論中等科

秋葉原近辺で生まれ育つ。
ゲームと音楽をこよなく愛す。

※ライヴのブッキング、常にお待ちしております。
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