「アイアムアヒーロー」第11巻まで

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アイアムアヒーロー」第11巻まで読了。

こちらも友人にススメられるまま、まったく予備知識なしで読み始めた。
日本漫画では意外と珍しいアウトブレイクものだが、作品設定や評判など一切見ずに読み始めたおかげで、日常が崩れ始めていく展開になったときにかなりの衝撃を受ける事が出来た。
そもそも第一巻では、徹底的にダメ人間なアラフォー男の救いようのない日常ばかり描いていて、この時点では正直この主人公を始め周りを取り巻く人間、環境などに激しい嫌悪感を抱いてしまった。このまま「編集王」のような漫画になるのかな?と思ったりして。「編集王」はおもしろかったけどね。
アウトブレイクものとしての本編に入るのが第一巻のラストシーンからなので、かなり意表を付かれた。作品の方向性がまったく変わってしまったようで、この感覚は映画「フロム・ダスク・ティル・ドーン」を一切の予備知識なしで観たときのよう。

さて、本当のスタートと言える第二巻からはゾンビものの定番展開にツボを突かれつつも現代日本的な時代背景をしっかり入れていておもしろい。
社会に出てバリバリと活躍している人間ほど世間的には立派とされているが、こんなアウトブレイク状態になると最初に餌食になるのはそういった人間。そして、社会的接点を持たない引きこもりタイプの人間の方が生き残るという。ネットの掲示板では世界が壊れていく様をネットスラングの軽口で皆語り合う。なくもない光景に思えるところが恐ろしいね。

で、ダメな主人公は競技用にショットガンを所持しているため、この変わってしまった世界ではヒーローになる・・・と思いきや、意外とそうではないところがこの漫画のおもしろいところ。別に女の子にモテるわけでもなし、こういう世界になったらなったで、自分に上からの姿勢で接してくる人間にへつらうしかない。こんな現実的なところもこの作品の魅力になっていると思う。
「がんばれ!」って感情移入する気持ちにはあまりならず、この人間関係と状況変化の先を俯瞰して見る事が楽しいという、ダメ人間を主人公にしているタイプの漫画にしては珍しい感覚で読んでいる。

非情なところがまた良いな~と思って読み進めていたら、この作者は「ボーイズ・オン・ザ・ラン」の作者だったのね。漫画は読んでいないけど映画版の方がかなり好きなので、それを知ってなるほどという気持ちになった。世間的弱者に焦点をあてるけど、決して甘やかさないというか。この作者やっぱりかなり凄いのかな。これを機に他の作品読んでみようか。

ストーリーは文句のつけようがないほど秀逸。
先に気になりすぎる。現在連載中でもこれは間違いなく名作ですよ。
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「僕はビートルズ」全10巻

普段の趣味に費やす時間が今まではゲームか録画したもの鑑賞だったが、最近は変わって音楽鑑賞(ここ10年位で一番ヤバいレベル)とiPadでデジタルコミック読書になってしまった。
現在の新譜の音楽がどれだけ凄い事になっているかはまあ、一言で言えないのでボツボツとディスク紹介なんかしていく事にして、15年以上は離れていた漫画がデジタルコミックのおかげで再びおもしろくなってきた。勢いがまったくとまらんよ。携帯ゲームはすっかりやらなくなってしまったなあ。

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僕はビートルズ」全10巻を読了。

友人からのススメで知った。

ビートルズのコピーバンドがタイムスリップして、ビートルズデビュー前の1961年に行ってしまい、ビートルズの曲を本人達よりも早く世に発表してしまうという内容。

まず、現代からスタートするのだが、バンド内で揉めているときに「お前、ビートルズになりたかったんじゃないのかよ!」とか言う会話がいきなりある。
う~む、気に入らねぇ。なんか知らんが気に入らねぇ。元々、自分はコピーバンドってものに寸分の興味もないせいか。とにかく作品に心許すことなく読み始めてしまった。

で、題材にしているだけあって当然ビートルズの細かいウンチクや豆知識などをちりばめてある。このへんは自分も知らない事があったし、中々おもしろかった。
ビートルズに携わるあらゆる固有名詞をそのまま使うものもあれば、作品中にややネガティブな存在として登場するものなんかはちょっと名前をボカしたりして。昔のブリティッシュロックが好きな人ならば「ああ、あれね」ってなものも多数。当時のイギリスのレーベル名とかね。

(以下ネタバレあり)

そもそも設定のハードルが高すぎるせいか、中盤位からちょっと物語に無理も出てくる。
読む前に、ツッコミを入れる事を考えると楽しんで読めないだろうと思って野暮な意見は控えようと思っていたのだが、さすがにズッコケるレベルのものも。
主人公達のバンドFAB4が既にビートルズ本人達よりも先にビートルズ後期の曲も含むアルバムをリリースする。
それを聴いたビートルズのメンバーは落ち込んで一度は解散状態になるのだが、心機一転してFAB4に負けまいと新曲を作る。それが本来のビートルズのデビュー曲「Love Me Do」。これで歴史どおりになったー!って主人公達はホっと胸をなでおろすが、ビートルズ後期の曲を聴いたあとに「Love Me Do」作るかね?あれはポールの才能がまだツボミ状態だったのを象徴するような曲でしょ。正直ビートルズの曲達の中では下から数えた方が良い位の完成度の曲だと思うよ。
まあ、難しいとは思いますよ。この設定で物語を作るのって相当大変だと思うし、まとまりは良いんだろうけど。
ビートルズに対して特殊な感情を持っていない人ほど素直に楽しめるだろうね。基本的には自分も楽しめました。
最終巻で派手に「えー!」ってなっちゃった位で。

「パンドラの塔 君のもとへ帰るまで」/Wii

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パンドラの塔 君のもとへ帰るまで」/Wii

2年前に発売されたタイトル。
途中でやめていたのをなぜか最近またやりたくなった。

Wiiタイトルの中ではちょっとコアゲーマー向けな作風に惹かれ購入したもの。

メトロイドのような探索が中々楽しく、呪いによって魔物化してしまうヒロインを時間を気にしながら行って帰ってきて、家で待っている女に魔物の肉を「ほら食えよ」と毎回渡す。そんなゲーム。
って、端折りすぎて誤解を招くか。 まあ、間違ってもいないでしょ。
この、制限時間付きで探索をするという要素はかなり自然な形で導入されていて感心。いずれにしても一気にはクリア出来ないので大概は落ちているアイテムを拾ってバッグが満タンになって帰宅。そして、また体力回復して同じ塔(全部で13個ある)に挑むというRPG的流れになる。これを無理なく行えるのはゲームバランスがとても良く出来ているのでしょう。

鎖を使った多彩なアクションというのがまた良い。ドラキュラシリーズの3Dものもこういった事がやりたかった部分ってあるんじゃなかろうか。「いやないです」って言うなら見習った方が良いよ。ドラキュラの正当進化の一つともいえる。
そういう事でいうとかなり自分の好みには合っているゲームなのかなと思うが、実はこのゲーム先日中盤過ぎ位でやめました。

その理由はまず、自分の大嫌いな、これがあるだけでとにかくなんでもガッカリな「アイテム合成」という要素がある事。
塔の中に落ちているものを拾ってきて、ヒロインとの同棲生活に水を差すまいと空気を読んで普段はとなりの部屋から出てこない優しい不気味なおばあさんに渡すとアイテムや武器強化を合成で行なってくれる。
モンハン以降なのか、どこかの和製RPGとかからなのかわからないけど、この「合成」という要素があるだけで自分はかなりゲンナリしてしまう。この「合成」って要素、そんなにニーズがあるのかね?モンハンやっている人だけなんじゃないの? この「パンドラの塔」にしても、トレンドだから入れました以上の印象がない。メニュー画面を見る時間が無駄に増えるだけ。これ、とても残念な点。

そして、キャラデザイン。こちらも好きくないなー
FFの功罪なのか、髪型がホストみたいな美形主人公なんだよ。
さらに、ヒロインがキャバ嬢みたいなんだよ。デフォルトで派手なワンピース着てる感じとか。しゃべり方もちょっとイライラする感じで、とてもこいつのために頑張ろうという気にならない。
男キャラがホストで女キャラがキャバ嬢って・・。でもある意味ありきたりな萌えキャラじゃないのかもって見方も出来る(?)

文句を言いながらやるのもひとつのネタかなと思えなくもないが、最後に好きくない決定打がある。

ボス戦が中盤過ぎになると、厳しいだけであまり楽しく思えない。
プレイヤーにストレスを与える事=歯ごたえと思っているのかな。ただ難易度が高くてリトライ率が高いだけなら今までやってきた洋ゲーの最高難易度とかの方が上なんだろうけど、なんか根本的に違うんだよ。これも、人によるんだろうけど自分は頑張ろうという気にならなくなってしまった。せめて、上記の2つがもうちょっと好みの仕様だったら良かったのに。

道中はとても楽しく、ある種国産ゲームの理想形のひとつのようにも思えるのに、それらをコーディネートする手法が悪い意味で日本的、もっと言うと日本のゲームシーンの閉塞感を感じるものになっていたのが残念。ヲタっぽさの出し方の好みが合わなかったんだな。俺が最近やっている「ギンガフォース」というゲームも日本の閉塞したヲタ感丸出しなんだろうけどこれはトキめいている。

ゲーム部分で気に入っているところが多かっただけに惜しかったなー
またこの感じの完成形が出る事を期待したい。

「スティール・ボール・ラン」全24巻

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「スティール・ボール・ラン」全24巻を読了。

自分的ジョジョブームもいよいよ大詰め。第7部である本作はアメリカ開拓時代が舞台。
ジョジョやディオの先祖と思われるキャラ達がアメリカ横断レースに挑む。

今までのシリーズに出てきた先祖たちが奮闘するのだが、かなり懐かしい名前も。
その中でもツェペリ家の先祖と思われる人物ジャイロ・ツェペリ。今回の物語はジョジョよりもむしろジャイロが主人公の話と言っても良いほどに存在感と魅力に溢れている。

美しいのはジョジョとツェペリが親友という事。しかも、ツェペリは家に代々伝わっている鉄球の回転という技能(スタンドではない)を旅を通じてジョジョへ伝授していく。これは正に第一部での流れと一緒。そして、一部、二部同様にツェペリとジョジョが出会うと悲劇が起きる。。
これは過去のシリーズを読んでいれば、「という事は・・」って予想がつくと思うが、なにしろ人物が皆魅力的に描かれているので衝撃は深い。

今回も「ストーン・オーシャン」のように主人公のスタンド能力は(成長前は)あまり高くない。ジャイロに至っては基本的にスタンド能力をほぼ使わない。所謂超能力合戦の連続は作者自信も回避したかったんでしょう。
連載が週刊少年ジャンプからウルトラジャンプへと移った事も影響してか、作品性が大人びたように思う。以前のように、スタンド使いの刺客が主人公たちを襲う単調で細切れな展開ではなくなったり、性的表現を自然に導入したり。そのおかげか、今までのシリーズでもっとも重厚なものになったと思う。むしろ荒木飛呂彦が元々やりたかった事ってこれだったんじゃないかと。

スタンド使いでない、弱いキャラが勇気を振り絞って怪物クラスの相手と奮闘するというのも、第4部以来久々に描かれている。自分の中で第4部が特に好きなのはこの要素なので、おかげで今作もかなりお気に入りになった。欲を言えば、立ち向かうキャラが女の子でなく、ひ弱な男子だったらなお良かったけど。第4部はそこが好きだったからね。

他のシリーズとのちょっとした違いとして、スタンドやキャラへのネーミングもある。
今までは、洋楽のアーティスト名をもじったものが多かったが、今回からはアルバムタイトルとかをスタンド名にしている。
ガウチョ(Steely Dan)
ワイアード(Jeff Beck)
タスク(Fleetwood Mack )
他にもスタンド使いがマイク・Oで、スタンド名がチュブラーベルズなんてのもあるw
近年のものになるとチョコレートディスコとかボーン・ディス・ウェイなんてのもあったりして。
こういうネーミングから作者の音楽的嗜好を垣間見るのもジョジョの楽しさのひとつです。

「ストーン・オーシャン」もおもしろかったが、青年誌連載になった事でさらに作品性を上げてきた「スティール・ボール・ラン」、間違いなくシリーズ最高の出来だと思います。
そして、ここまでシリーズを最初から追ってきて良かったと思えるような作品。追ってきた人への愛情も溢れている。正に「メタルギアソリッド4」のような。
自分自身、ジョジョはリアルタイムでは5部の途中でやめていたのだけれども、今回こうして最初から読み直す機会が出来てとても良かったと思う。第4部再評価、そして第6部、今回の第7部とこんな素晴らしいものに触れる事が出来た。ジョジョ自体の評価が今更ながら凄く上がりました。

現在連載中の「ジョジョリオン」も序章ではあるけど、かなり期待出来る印象。

この自分的ジョジョブームの今のところの着地点は夏に発売のジョジョのゲームだね。

「FUNNY ECHO FROM GOOD SUN」/Total Ponkotsu System

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FUNNY ECHO FROM GOOD SUN」/Total Ponkotsu System

ライヴでも共演してもらった事があるTotal Ponkotsu Systemの7曲入り初音源。

簡単に言えば6人編成でのインストゥルメンタル・レゲエ。
と、言っても一筋縄ではいかない、ロック的な曲構成と2本のギターによるサイケ感が他では味わえない特徴になっている。
これは彼らがパンクやアンダーグラウンドロックなどをルーツに持っている事も影響しているが、よくある中庸的とは名ばかりの消化不良サウンドには決してなっていないところが、個々のキャリアの長さゆえに思えます。
自分達なりにレゲエのうまみを切り取って音のベースにして、そこに好きなものを乗っけるという手法は一見オルタナティヴのように思えるが、そもそもThe Wailersだってそうやって出てきた。(あれはIsland側からアメリカ受けを狙ってのアレンジ直しでもあるんだけど)
そういう事で言うとこれは間違いなく王道サウンドに思います。

ライヴでは特にカラーの強い、2本のギターによるサイケサウンドがこの音盤ではやや抑えられていて、全体的にスッキリした音に。
そのおかげか、ゆったりとした雰囲気とそこに乗るソロ楽器のメロディが心地よく聴けるものになった。
特に「Tofu」におけるピアニカのソロは絶品。こんなの仕事中に聴いたらなにも手につかなくなってしまいそうw

いつもよりギターのサイケ感が抑えられていると書いたけど、その代わりにラストに収録されているdarklawのダブミックスがかなりヤバい。これまた王道と言えば王道なのだろうけど、ここまでのダブ効果は今のところこうした音源でしか聴けないので貴重。そして、ponkotsuの音でこうしたズブズブのやつを聴いてみたかった。

すごく良いバランスというか、フットワークの軽さがうらやましく思えてくる


これは通常ヴァージョンの「カンフー」。darklaw dub mixはこの数倍強烈な音処理されてます。

3/9(土) THRASH DOMINATION 2013

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「THRASH DOMINATION 2013」の初日に行って参りました。
出演順に感想など書いていきましょう。

DEATH ANGEL
暗転からライトが着くと同時にマークの高音ロングシャウトで幕を開ける。もうこれだけで2億点。
この日の1曲目は「Killing Season」の1曲目「Lord Of Hate」。
「Killing Season」は復活後のアルバムでは一番バランスが好みの感じで気に入っている。
そして、「ActⅢ」一曲目「Seemingly Endless Time」、新作の一曲目と連続キラーチューン。
「Seemingly~」は25年前の初来日のときに観て以来なので震えたね。しかも今のマークのVoで聴くとこれがまたいいんですわ。マークは本当に良い声をしていると思う。
ヒアリング出来るようにゆっくりと話すMCのあと、近年の作品の中にも「Voraciosu Soul」、「3rd Floor」などを織り交ぜる嬉しい選曲。「3rd Floor」のライヴにおける突進力には驚いたね。
意外なところだと「Road Mutant」とか。これもライヴで観た方がよりよい。・・というより今のDEATH ANGELがやるから良い。
そして終盤にまさかの「Thrashers」!!
これ、ライヴでやるのか!?今手元に盤がなくて確認出来ないんだけど、原曲のVoってマーク以外の人がメインで歌っているように思うのだけれども、これを今のマークが歌うととてつもなくかっこよい。初期衝動全開の曲構成と相俟ってこの日一番のパワーを感じた曲でした。
最後は「Kill As One」で終了。腰まであるドレッド長髪のマークがとにかくかっこよすぎた!俺が10代だったら絶対に憧れるわ。何回もドラムセットのところからジャンプしてた。その体勢も最高!

DESTRUCTION
今回のアクトの中で唯一初めて観る。2000年復活以降に大ファンになってしまい、ずっと観たかった。この日一番の期待していた。
初めて観るシュミーヤ。やはりデカい!
が、始まるやいなや「音が悪いな~」と思わず言ってしまった。
音がダンゴ状態で、Voはうっすらとしか聴こえない。低音の同じ帯域ばかり集中して上げてしまっているため、全体的にグモグモしてしまい、全ての音がハッキリ聴こえない。ドラムの拍の裏と表がわからない位だよ。かなり酷い。それがドイツっぽいと言えなくもないが、これじゃあ楽しめないよ。
一応自分はCDを聴きこんで行っているので全曲わかったが、ギターリフが始まっても判別するのにちょっとかかる位だった。「Mad Butcher」はキックの四ツ打で「お、来るな」って思ったのにギターが乗ると「あれ?」って思ってしまったし。この酷さは昔METALLICAを代々木体育館で観たとき並だ。「Battery」がサビまでいってやっと判別出来るっていう。
中盤に「Life Without Sense」、新作から「Canivore」というあまり嬉しくない選曲。
このへんのミドルチューンをやめて「Cracked Brain」とかやってほしかった。
終盤にやった「Bestial Invasion」が一番良かったかな。曲構成がシンプルで、ギターリフがわりとハイフレットでのものなのでこの轟音の中でも比較的わかりやすい。この日一番のモッシュピットが出来ていたのもここだった。
「Curse The Gods」で終了。う~ん、期待が大きかっただけに結構残念。

TESTAMENT
あれ?ジーン・ホグランって思っていたほど巨漢じゃない?観ていた角度でそう思っただけかな。
チャック・ビリーの声はやっぱり良い。凄い声量だ。新作の一曲目、前作の一曲目と立て続けでアガる。
近年のTESTAMENTの作品は大好きなので期待どおり。
久々に観たメンバーの外見はあまり変わらないように思うね。グレッグ、アレックス、エリックは若々しい。アレックスは改めて観てもギター巧いなー。
チャックはどんどん巨漢になっていくけど、それがよし。
音のバランスが、DESTRUCTIONよりは聴きやすいけど、ちょっとギターが遠い感じ。Voもリバーブとかいらない。
初期曲だと、「The New Order」、「Practice What You Preach」、「Burnt Offerings」、「In To The Pit」、「Trial By Fire」など期待通りの選曲。
ただ、あまり意外性がなかった事もあってか、身体の疲れがピークでちょっとボーっと観てしまったところもあるんだよな。良いライヴだったと思うけど。
で、最後の曲が新譜のやつだったかな?シャッフルリズムのヘヴィ・チューンで終わってアンコールがなし。
アンコールで「Over The Wall」をやると信じていただけに「えーっ!」って思わず声を上げてしまった。
次の日もあるとは言え、これじゃ物足りないよ。

という感じで終了。全体的には楽しめたけど、やはりトップのDEATH ANGELが一番よかったかな。音も一番分離がよくて聴きやすかった。
次のスラドミがあったら、アクト次第ではあるけど今回音の問題を強く感じたのでちょっと考えてしまうな。

「Relentless Retribution」/DEATH ANGEL

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Relentless Retribution」/DEATH ANGEL

2010年作品。
DEATH ANGELにマーク・オゼグエダが復活した2004年のアルバム「The Art of Dying」は、マークのVoの素晴らしさは再認識したものの内容的には個人的に微妙であまり聴かなかった。
今回、スラドミに来るとの事でその次の「Killing Season」を借りて聴いてみたら、こちらは「the Art~」よりもストレートな曲が多くとても気に入った。マークのVoもさらにアグレッシヴに。
そして今回買ってみた2010年作品「Relentless Retribution」。
Voはさらにアグレッシヴになって、ときにハードコアのよう。復活後のマークは高音のシャウトが以前よりもかなり巧くなった。「Mistless Od Pain」などで聴けたような金切り声のシャウトも味があって好きだったが、もっと太く出せるようになった事によりヴォーカリストとしてかなり安定した感じになった。
(が、復活後のライヴ版聴いたら音痴なところは治ってないみたいね。昔、中野サンプラザで観たときと変わらず)
DEATH ANGELは元々、スラッシュシーンの中でもオルタナロック寄りだったわけで、昔はそこが好きだったのだが、今聴くとそこがいらないなーと思う事もしばしば。
特にマーク以外のメンバーが歌う曲は今も昔も退屈に思ってしまう。一応、メリハリとしてアルバム中に同居させているのだろうが、マークのVoが素晴らしいからマークの声以外を聴きたいと思わないのですよ。

この新作でのマークはかなりシャウトの比重が高くなっていて、吐き捨てスタイルの乗せ方が多い。
自分的にはあの、独特の歌いあげと沈み込むような怪しさも好きなだけにこのままさらにアグレッシヴな志向でいくのかが気になるところ。そういう事でいうと、リリース当初はあまり気に入らなかった「The Art~」のバランスは良かったのかなと思えてくる。実際聴き直したら結構気に入ったし。曲のムラがありすぎるのがなければもっと傑作だったように思うけど。

という感じで、ちょっとしたスラドミ事前特集は終わり。
あと数時間後の本番を楽しんできましょう。




「Spiritual Genocide」 /DESTRUCTION

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Spiritual Genocide」/DESTRUCTION

2013年作品。
DESTRUCTIONは、高校の頃は愛聴していたアルバムもあったが、シュミーヤ不在、後任にポルターガイストのVoが務めた「Cracked Brain」が全然おもしろくなくて、その後は追わず。
メタル離れしたあとでも、SLAYERのように再評価する事もなく長い事経っていたが、5年ほど前にレンタルで見かけたシュミーヤ復活第一弾のアルバム「All Hell Breaks Loose」をなんとなく借りて聴いてみた。
この当時、実はDESTRUCTIONに対しても自分はナーメテーターだったのかもしれない。80年代の彼らとは見違えるほどに骨太になったサウンドに打ちのめされた。中でも、ドラムスが以前はかなりショボいセンスの奴だったのが、しっかりと実力のある人間に代わっていた事。そしてなんと言ってもシュミーヤの異常なまでのパワーアップぶり!
復活バンドは数あれど、ここまでパワーアップしたスラッシュバンドって他にないでしょう。
そのあとは、復活以後の作品を片っ端から買っていき、「D.E.V.O.L.U.T.I.O.N」以降はリアルタイムで買い続けていた。
シュミーヤの、元々は線が細い声なのに無理くり凄みを出しているところとか、他のスラッシュに比べるとやはり微妙に線の細い独特の音作りと一筋縄ではいかない奇妙なフレーズを奏でるマイクのギターは個人的にツボに入りまくり、全スラッシュバンドの中でも特に大好きなバンドとなった。
自分的には2000年からがこのバンドの真のスタートのように思う。

そんな大好きなDESTRUCTIONですが、ここ数年は新譜を買うもあまりやかましい音を聴ける気分でなかったため、前作「Day Of Reckoning」もほとんど聴きこまなかった。今回も買ったはいいが最初はあまり気分にならなかった。
が、そこはスラッシュ強化月間。この流れのおかげで前作、今作としっかり堪能出来ましたよ。

基本的には2000年以降あまり変わってない。前作からドラマーがチェンジしてかなり巧いやつになったので、より雪崩度が増したように思うけど。
「Inventor Of Evil」、「D.E.V.O.L.U.T.I.O.N」あたりは、Voが完成される代わりに楽曲の志向がヘヴィネスに重きをおくものが増えたように思う。あまりよくない意味でメタル感を感じるものもあり、「こういうのは求めてないなー」という部分があったのも否めない。
ドイツのスラッシュバンドって、アメリカに比べるとミドルチューンでおもしろいものを作るのが下手な気がするのは自分だけだろうか。妙な堅さが出てしまって抜けの悪いものが多い。(SODOMだけは例外)
そういう事でいうと前作、今作はまたスカっとした作風に基礎体力を上げて戻ったという印象。
ミドルチューンは相変わらず抜けてこないが、他が充実しているので問題はない。

相変わらずサビとかでのコーラスが気持ちいいのだが、これって復活後の2nd「Antichrist」から確立したスタイルだよね。これはこれでいまやDESTRUCTIONのスタイルになっているのでいいんだけど、個人的には「All Hell Breaks Loose」でのみ聴けた、昔の抜けの悪い頃のDESTRUCTIONをそのままアップデートさせた感じってのもまた聴いてみたいんだよな。今作は30周年記念という事もあって、昔に戻ったような音になっていると巷では言われているけども違うんだよ。「All Hell Breaks Loose」のあの感じこそが昔と今のちょうど合間にあるサウンドなんだよ。だからかな、俺は未だに「All Hell Breaks Loose」が一番好きであれを超えられない。
今作も凄く良い作品んだと思うんだけどね。まあ、ニッチな要望なんでしょう。

元々今回のスラドミはDESTRUCTION目当て。
やっと観られるわ。ホントに楽しみです。



「Dark Roots of Earth」/TESTAMENT

今週末にはスラッシュドミネーションが控えているので、ここ二ヶ月ほどはスラッシュ強化月間。
久々のものも含めて色々聴いていたら広がって、ヘヴィメタル強化月間のようにもなってしまったけど。
とりあえず、スラドミアクトのTESTAMENT、DEATH ANGEL、DESTRUCTIONの3つの最新作について3日連続で書いてみよう。


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Dark Roots of Earth」/TESTAMENT

2012年発表。
今回のアクトの中では実は最初一番興味なかったのはTESTAMENTだったりする。
自分が高校のとき、「The Legacy」、「New Order」の2枚は大好きだったが、その次の「Practice What You Preach」でカラっとした感触の音になり、それ以降あまり興味がなくなってしまった。
自分はその頃からメタル離れをしてしまい、アグレッシヴな音ならもっとハードコアパンク寄りなものの方が好きになって、メタル色の強いTESTAMENTはより聴かなくなってしまった事もある。

が、年月も過ぎ、自分の音楽性もずっと広がり続けていると、メタル色の強いものでもこれはこれで楽しんだらいいじゃないかという大らかな思考にもなり、ここ最近はDOKKENの新譜とかHELLOWEENの新譜とかも本気で素晴らしいなと思って愛聴していたところ。
せっかくスラドミも行くし、どれ、最近のTESTAMENTを一枚いってみるかと一つ前のアルバム「Formation Of The Damnation」をレンタルで借りてきたら、予想外にもメチャメチャ気に入ってしまった。
すみません!!これはタマフル流に言えば、ナーメテーターです。やっぱ凄いんだなTESTAMENTは。思い知ったよ。
全体的にはミドルチューンの占める割合が多いにも関わらず一切ダレない。ここまで「考えぬかれている」音のスラッシュってそうそうないんじゃないのか。ツインギターはもちろんの事、ロンバード直系ともいえる「待っていられないフィルイン」。その中でも個人的に特に感心したのが、チャック・ビリーのヴォーカリゼーション。
デビュー当初はMETALLICAのコピーのようにも言われたいた。当時は色々そんなのあったね、MORTAL SINとか。METALLICAやMEGADETHの初期に見られるあの歌メロ、歌いまわしをすればそれ風に言われてしまう。まあ、元々これはMETALLICAのルーツでもあるNWOBHMからのものなんだけど。
でも、いつしかMETALLICAもMEGADETHもこういった歌メロをやらなくなってきていて、気がつけばこのスタイルってチャック・ビリー一人だけなんじゃないか?しかもそのセンスが磨かれに磨かれて現代の音としてもしっかり響くほど高品質になっている。
このリフによくこの歌を乗っけられるなとただただ感心するばかり。練り込みが随所に渡っているのがよくわかる。しかも、チャックの声が昔より気持ちよく聴こえるんだよ。この人の一般的なイメージって、ドスの聴いた中低音って感じだと思うけど、一番魅力的なのは「Practice What You Preach」とかでもみられる中高音で歌いあげたときだと思っている。その特徴が現在のTESTAMENTは存分に発揮されている。

そしてこの最新作「Dark Roots Of Earth」。
ドラムスが元DARK ANGELのジーン・ホグランになった。(正確には出戻りらしいが、以前の作品は未聴)
そのせいなのか「Formation~」とは若干印象が変わって、TESTAMENTらしからぬブラストビートが入ったりする。基本的には確固たるTESTAMENTフレイバーで確立されているのだが、ジーン・ホグラン加入の影響なのか前作よりも微妙にマニアックな音になったような。
最初一聴したときは「最高だぜ!」って感じだったけど、落ち着いて聴くと前作の方が捨て曲も一切ないし、バランス良かったような気がする。今回のは微妙につまらない曲もあったかな。

まあでも、満足度が高い事には変わらない。スラドミだとトリになるのかな?
今から楽しみですよ。


3/2 ゴールデンエッグ 終了

VARRISPEEDSも結成してちょうど一年。今回、初めてイベントに呼んで頂きました。
都内で精力的に活動するマーフィーの会Presents「ズボラミッション」。
主催のうしろ前さかさ族は、今回初めて3人編成で観られました。
これが素晴らしくかっこよかった!あらゆる音楽に対する貪欲さと、ひとりひとりの飛び抜けたセンスが合致して、観ていて終始ワクワクしてました。若い才能恐るべし。
久しぶりに一緒になったSleeping Beautyも最高だった。刺激されまくったよ。

さてうちらのライヴ。
ゴールデンエッグのステージに立つのは初めて。でも、思っていたよりも音は良かったように思う。
リハのときに歌いやすかったから特にP.A.さんに指示する事もなかったんだけど、本番はお客さん入って吸音効果で音が激変してちょっと戸惑った。Voが聞こえづらくなってしまった。
が、のっけからお客さんの温かい反応のおかげでこの一年間のライブで最高のグルーヴを紡ぎ出す事が出来たように思います。自分のフリースタイルやMCもしっかりとスウィングしているのを実感出来たし、終わったあとの充足感は今までで最高だった。

今回、新要素として「Introducing」と題したオープニング用の曲を披露。ラップはフリースタイル。
始まってしばらくはラップが入らず、生演奏ならではの動きのある音を聴いてもらえる作りになってます。
続けて「It's An Outsiderplay」。テンションが上がっていたのか結構速めなテンポになってしまったけど、これはこれで良いかなと。完璧な状態での演奏を早くやってみたい気もするけど。
チューニング中の自分のMCから、シームレスに「Varrinterlude」へ。これも初披露。
5拍子ループのベースラインにオフビートのエフェクティヴなギターが乗る。これはラップが喋り口調でも、フロウでもいけるようなフットワークの軽い要素をライヴに入れたかったから今回やってみました。
フットワークが軽いっていいながらも5拍子ですがね。
そしていつもの「Kinky Thrash」と「Bye Records」で終了。体感的にはあっという間でした。

演奏のミスはところどころあったけれども、ライヴとしては良いものになったんじゃないかと思ってます。

さてこっからはさらに個人的な話。
自分が以前までやっていたPsy-VOGUEは12年もやっていたのだけれども、キャリアの大半は試行錯誤が絶えなかった。まあその苦労が楽しかったと今では思えるようなところもあれど、ライヴをやっても中々満足いかないというか、腑に落ちない気分になって終わる事が多かった。そんなトライ&エラーをずっと繰り返してきて、キャリアの最後の2年位でようやく自分でもそこそこ満足いく内容のものが出来るようになって、やる度に自信を付けられるようになった。「今の俺たちはどこでやっても客をロックさせられる」って位に。
そんな中、Psy-VOGUEは残念ながら突然終わってしまったのだけれども、その直後に始めたVARRISPEEDSは、MCが自分一人になったり、生バンドを指示して作るという初めての経験だったりと、慣れない事が多くてライヴもいっぱいいっぱいなところがあった。まあ、今も余裕があるとは言いがたいが。
これが今回の「ズボラミッション」に出させてもらった事で、Psy-VOGUEの絶頂期のライヴと同等の感覚に戻る事が出来た。
こう言うとまるでPsy-VOGUEみたいなのが到達点なのかと誤解を受けそうだが、そうではなくてラップとして、ステージに立つMCとして、マイクコントローラーとしての、自分の中で一度は頓挫してしまった最も良いグルーヴを持っていた位置に戻れたような気がするのですよ。
これは、自分たちの力だけではなく、この場を与えてくれた主催者のおかげ。心から感謝をしたいです。
また今後はこういった温かい現場だけでなく、ストイックな環境もあるだろうし、そういったものもないといけないと思うので、このまま絶好調というわけにはいかないでしょう。でも、俺はこのイベントに出られて、大袈裟かもしれないけどちょっと救われたよ。正直色々不安だったりもしたからねー、この一年間。

そんな感じですが、次のライヴはまだ決まってないです。まあ、お誘いは頂いているのですぐまた告知出来るとおもいますよ。

2013/3/2 SET LIST
Introducing(初披露)
② It's An Outsiderplay
Varrinterlude(初披露)
④ Kinky Thrash
⑤ Bye Records

Takao"DTchainsaw"Ikeda / Rap
Keita Ozaki / Guitar
Naoyasu Takahashi / Bass,Chorus
Yuji Hirasawa / Drums,Chorus

明日ライヴ。

明日土曜日はライヴですよ。
「ズボラミッション」初出演!これはおもしろい事になりそうです。
うちらはトリ前で、21:00が出番です。初披露のオケが2つ。いい感じになるはずなので是非観にきてくださいな。

3/2(土)「〜マーフィーの会presents〜ズボラミッションvol.18」
歌舞伎町:ゴールデンエッグ
open/start:17:50/18:10
料金:1000+1drink
出演:
VARRISPEEDS QUARTET
アナルファック
sleeping beauty
ヤング・フラッテリィズ
hanji
ノイズ合唱団
うしろ前さかさ族
Live Schedule
11/11(土)鶯谷 What's Up
12/27(水)代官山 UNIT
12/30(土)立川 A.A.Company
1/16(火)東高円寺 二万電圧
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DTChainsawのプロフィール

Author:DTChainsaw
ヒップホップバンド、VARRISPEEDSのラップ、Voを担当。
ポリリズムヒップホップユニット、Synthezoeyのラップも担当。

2011年まではPsy-VOGUEというユニットに所属。

ゲーム情報サイト、iNSIDEにて「ビデオゲーム・ライマーズ」を連載中

現在、某音大の理論中等科

秋葉原近辺で生まれ育つ。
ゲームと音楽をこよなく愛す。

※ライヴのブッキング、常にお待ちしております。
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ビデオゲーム・ライマーズ
Video 006
「ダブルドラゴン・クルーのうた」
DTchainsaw feat. DARTHREIDER
Sound 002
「Malformed Funk」
Synthezoey
発売中
a0173182875_10006.jpg Masiaのアルバム「Old Paint Box」に1曲ラップで参加。 Bandcampにて発売中
Video 005
「タイタンとの戦い(For Titanfall)」
/DTchainsaw
Sound 001
ダースレイダーのミックステープに参加
キン肉マンについてラップしてます
13:25秒あたりから
Video 04
In York We Trust
/VARRISPEEDS
Video 03
Bye Records(DTchainsaw Remix)/VARRISPEEDS
Video 02
「ベトナムでもキルでいこう!!」
/Psy-VOGUE
Video 01
「キルでいこう!! For BFBC2」
/Psy-VOGUE
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