「フロム・ヘル 上巻」/アラン・ムーア/エディ・キャンベル/柳下毅一郎

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フロム・ヘル 上巻」/アラン・ムーア/エディ・キャンベル/柳下毅一郎

ヤバイ、これはヤバイ!!
ストレートな言葉にするとひたすらこうなってしまう。
「ウォッチメン」と同様かそれ以上に読了一周目は、しんどくてついていけなかった。
ただでさえ、アラン・ムーア得意の超多層構造で語られる物語な上、モノクロで人物の見分けがつきにくい。ハードルの高さは「ウォッチメン」以上と言える。
が、これが二周目になると驚くほどグイグイ頭に入ってくるんですねぇ。そして、ひたすら頭ヤられまくるのです。

切り裂きジャックの事件をモチーフにした、このグラフィックノベルは一言で言うと超暗黒で、推理ものとか、ホラーというよりも1888年のロンドンの深すぎる闇を細部から全体にわたって徹底的に描き、その重圧で最初から最後まで読者の神経をゴリゴリと削るようなものだ。そして、それがとてつもなく快感なのだからたまらない。もちろん、ある程度のフェティッシュ(登場するウィリアム医師のようなと言う意味ではない)でないとただただ苦痛でしかないので、強烈に人は選びます。
個人的には、この多層的な表現とかエグい感じは音楽的とも思えるんですよ。ベルギーのUNIVER ZEROとかさ。普通に聴いていると死にたくなるものにも思えるけど、一線を超えると頭がおかしくなりそうな感じが快感だったりして。もうちょっとわかりやすいところだと、Miles Davisの「Dark Magus」とか。延々と奈落の底に落とされていくような。

この時代のロンドンの事はあまり知らないのだけれど、こんなにも街なかに娼婦が溢れて、その日泊まる場所もままならない生活だったのか。しかも、女を買って行為する場所はビルの狭間の路地とかだったり。カオスだな。
あと、この作品は神秘学っていうんですかね、教会などの神を祀る建築物についての歴史的知識が主人公の思考に強く反映されている。それは、本編中第四章で長々と語られている。それは、特殊な殺人を儀式のように行う後半にも関係してくる。でもまあ、この第四章がかなりのクセモノで、これが序盤にあるからここで挫折してしまう人も多かろう。自分も全然頭に入ってこなくて最初キツかった。

カオティックな芸術には、ちょっと身を乗り出してそこになにがあるのか、そして一歩引いてそのカオス全体でひとつのなにが描かれているのかを見たくなるので、非常に好きな感じです。
読んでいないときもこの作品の事を考えてしまう。確実に今後も自分の中に残っていくもののひとつになるでしょう。

好きなシーンは数知れないが、やはり4人目を殺害して目的を達成した瞬間の、高層ビルに向かって両拳を振り上げて歓喜するウィリアムかな。これは世界の都市を攻撃する目的を達成したときに涙したオジマンディアスと同じだ。凡人には理解されない彼らだけにしかわからない感覚。

さて、下巻の方も読んでみましょう。
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「inFAMOUS Second Son」/PLAYSTATION 4

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インファマス・セカンドサン」/PLAYSTATION 4

(難易度ノーマル:クリア)

このシリーズは一作目のみプレイ済。
これは、電気を使った超能力を持つ主人公が活躍するオープンワールドアクションだった。手から電気を発して敵を撃つのはもちろんの事、縄のようにして拘束したり、まるめて吸着グレネートにしたり。極めつけは電気の羽(?)を広げて空を滑空するなど。ドサクサまぎれの謎仕様もご愛嬌に大変おもしろいゲームでした。
元々苦手だった、オープンワールドアクションで初めてハマったゲームだったと思います。
その最もな要因は、とにかくアクションゲームとして非常によく出来ていた事。サブミッションも含め、ひとつひとつがスピーディーで爽快感ある出来のよいゲームで、そういったアクションゲームの集合体がオープンワールドの世界に存在していた。GTAのようなまったりタイプのものとは正反対。GTAのあの独特の間に耐えられなかった自分には「やっと気に入れるやつがきた」と当時は嬉しかった。そのあとで、GTAタイプのものも楽しめるようになるんだけど。

今回、PS4占有タイトルとしてリリースされた本作も基本的には一作目と同様、スピーディーなアクションゲームの集合体となっている。久しぶりにやると、その操作性の研ぎ澄まされ方に改めて感心する。おそらくこれもシリーズごとにチューンアップされているんだろうなと。ビルからビルへ街中を駆け巡り、目的地にピンポイントで着地する。この、「俺って万能!神?」感をプレイヤーに植えつける事に成功している時点でもう傑作と言いたいくらい。

今回は電気のパワーではなく、他のコンジットの能力を自分のものに出来るコピー能力。
出た!カカシ先生よろしく、コピーものこそクールというセンス。わかってますなー
ストーリー上出会ったキャラから吸い取れる能力は、煙、ネオン、ビデオ、コンクリートの4種。
ん?って感じですが、まずは煙。
自分の身体を煙化する事が出来るので、狭い隙間を通り抜けたり、排気口から入ってビルの屋上まで瞬時に抜けたりする。攻撃系はやはり火の玉系。

続いてネオン。
街のネオンサインのように身体を変化させる。ちょっとよくわからなくなってきたぞw と、同時にオラワクワクしてきたぞ!この無理っぽさがinFamousだろ。
身体を光にする能力と行った感じかな。で、やはり手から蛍光体のなにかを発射。

次は、本編中最後の力、ビデオ。
ビデオっ、てビデオゲームの事でした。ゲームオタクのコンジットからっ吸収する能力で、ゲームの世界から天使や悪魔を召喚させてきて、力にする。移動は、古いCGっぽい見た目の悪魔の羽のようなものが身体から出てきて空を滑空する。
正直、力は一番弱いが見た目がかっこいい。手からブロックノイズみたいなのを出して、拘束した敵はグラフィックがエラー状態になったようになったり。

クリアしてから使える最後の能力はコンクリート。
身体をコンクリートにしてタックルしたり、手からコンクリートのつぶてを発射する。クリアしてからはあまりやってないのでまだよくわからないな。

と、4種の力を街中のネオンや、排気などを吸い込んでパワーにするのはおもしろいアイデアだと思った。
が、4つあってもそこまで大差はなかったりして。一長一短とも言えるが、みんな大体同じような攻撃の仕方なのはちょっと残念。もう少し差別化してもよかった。たとえ、人によっては使う能力が偏ってしまったとしても。

ストーリーはかなりわかいやすい方。
街を恐怖で牛耳る、能力者で固めた法的組織D.U.P.を主人公がテロ的に破壊し、改善していく。主人公はグラフィティ・アーティストでもあるため、全てがダダイズムとも取れる。常に軽口を叩きながら戦うところはスパイダーマンチック。が、スパイダーマンと同様、大きな力には大きな責任が伴うという瞬間も訪れたりして、ちょっとした主人公の成長も見る事が出来る。
主人公の居る、コミューンなのかな?アコーミッシュという名前で語られるのは、そういう名前の先住民族という設定なのか、もしくは極度なキリスト教徒の一派アーミッシュを模したものなのか。ちょっと気になった。

全体的なボリュームもちょうどよく、最後まで楽しめました。
と同時にこれからの期待も。まだまだ進化の余地があるタイトルだと思うし。
今のところ数少ないPS4占有タイトルという事なので、PS4所有者は買って損なしのゲームじゃないでしょうか。

7/25 BushBash 終了

「Castaway」の暫定アレンジVer.は、前回のライヴからまた歌詞をだいぶ書き足しのと、前回までに書いてきた分が歌い慣れた事もあって用意した尺の歌詞はわりとちゃんと歌えた方かな。
まだワンループでのものなので、ホント試作段階。でも、あまりビートが止まったりするメリハリはいらないタイプの曲かなと思っているのでシンプルなアレンジで最終的にはまとめたい。

今回は、買ったばかりの新作サングラス。
これはまあ、レディ・ガガのコスプレ用のやつなんだけれどもw
細かいチェーンがいっぱい垂れ下がっていて、一目惚れして購入。ただね、ライヴ直前に装着しようと思ってマーシャルのギターアンプの上に置いていたら、マーシャルのヘッド上の部分に引っかかってチェーンが一個取れてしまった。始まる寸前にテンションがた落ちしたけど、なんとか負けずに歌いだしましたたよ。修復しなきゃなー。しばらくこれ使うと思います。

短めな持ち時間だったので、4曲というコンパクトなセットで。「Circle Is High」はこのハコの音響だと魅力が出にくいかなと思い削除。
「It's An Outsiderplay」がいつも以上のロウビートになって、中々おもしろかったが、後で聴いてみるとちょっとやりすぎだったかなと。あそこまでやると間が持ってない。やはりいつものバランスがベストでしょう。

2014/7/25 SETLIST
① Bye Records
② In York We Trust
③ Castaway(Proto Ver.)
④ It's An Outsiderplay

「キャプテン・アメリカ:ウィンターソルジャー」/エド・ブルベイカー/スティーヴ・エプティング

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キャプテン・アメリカ:ウィンターソルジャー」/エド・ブルベイカー/スティーヴ・エプティング

初心者にとってアメコミを読むのに厄介なのが、読む順番。ほとんどのものが続きものだったり、いきなり設定を承知である事を前提に始まったりと、正直ハードルが高い。
オリジンエピソードを含んだ作品を最初に買っても、そのキャラの超基本設定のようなものは、「既にご存知の通り」的な扱いだし、ネット情報を駆使しての予習は必須のジャンルと言ってよい。

今のところ、そんな敷居の高さはDCよりもマーベルに感じる。
キャプテン・アメリカの超基本設定とか実は知らないんだよね。マーベルvsカプコンではマーベル勢におけるリュウ的な操作感のキャラだなって事くらいしか。

1945年にコールドスリープに入って、そのあとはキャップと相棒バッキーを別人が何代か継ぐ形で続き、眠りから70年立った今オリジルのキャップ(スティーヴ・ロジャース)が目覚めて、また活躍すると。
さらに、本作の少し前にアヴェンジャーズは解散している。そこらへんのエピソードはまだよく知らないが、とにかく解散しているという事。
相棒バッキーは、1940年代に一緒に戦っていたが、当時飛行機事故で死んでしまっている。キャップはそれをずっと心の傷にしている。

はい、ここまでの設定は読む上で超必須。自分は知らないで読み始めたら、もう置いていかれまくりで全然話が入ってこなかったです。ヘタしたら「ウォッチメン」のとき以上かもしれん。
と、とりあえず最後まで読了して大体の事は頭の中でまとまったので、もう一度最初から読みなおしてみました。
ら!これが!壮絶おもしろいです!
これですよ。敷居は高いけど一度またぐと格別の楽しさを与えてくれるアメリカン・コミックスここにあり。といった感じで。

最初に期待していたのは、わりとアクション性を全面にだしたものだったが、どちらかというとスパイ、諜報部員ものといった趣が強い。そもそもキャプテン・アメリカ自体はハルクとかに比べたら強さは大した事ない方だから無理もない。バットマンは探偵要素があるのと同じ感覚か。

かなり渋めなストーリーだが、前述したようにスパイものの作風をベースにしているので非常に相性が良い。
回想シーンのレッドスカルが宇宙人っぽすぎる上に、ナチ勢力だった事もあってハーケンクロイツの服を来ているので急に滑稽になったりと、やはりどんなに渋くしても所詮はヒーローコミックである呪縛からは逃れられない。
でも、自分は現代ヒーローコミックのそんなところが大好きだったりする。そのゆがみが。たまらなく、くるんですよ。「全体的に渋いのに、どうやっても渋くならないやつが混ざっている」感覚。これですねー。
とか言いつつも次はアラン・ムーアの「フロム・ヘル」を読もうとしている。「ウォッチメン」なんてその呪縛の美学そのものだったから、そういうのから解き放たれたムーアを体感したくて。

話それましたが、帯にもあるように相棒バッキーが生きていて、ウィンターソルジャーとしてキャップと敵対するんです。
もう、キャップは苦悩につぐ苦悩で、これがある種のアメコミ鬱なのかと思いました。この本、よく考えてみたら全員が不幸になる話のようにも思えます。わりと多いよね。美少女アニメの鬱展開よりはずっと受け入れられますが。

話は重いけれども、「く~~たまらん!!」©中山康樹
な、瞬間連続で自分は常にゾクゾクしっぱなしでした。
これも超オススメでしょうねー。ちょっと新品では手に入りにくくなってきてますが、まんだらけの通販とか利用すればまだ買えます。ゲットしましょう。

次はマーク・ミラーの「シビル・ウォー」ですかね。

映画は未見。こんなに原作おもしろいなら劇場行っておけばよかったかな。
まあ、秋頃に出るソフトを期待しましょう。

「WE3 ウィースリー」/グラント・モリソン/フランク・クワイトリー

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WE3 ウィースリー」/グラント・モリソン/フランク・クワイトリー

アメコミ界の重鎮をとりあえずひと通り一作ずつは読んでみたい。
そのひとり、グラント・モリソンはバットマンの「アーカム・アサイラム」などが代表とされているが、ちょっとヒーローものが続いていたので一旦違うものをはさみたい。

という事でこれ。一冊で完結します。
主人公は軍事研究所でアニマル・ウェポンとなった、犬、猫、兎の三匹。犬は小型戦車のような火力系、猫はステルスアサシン系、兎は爆弾や毒物系という特徴を持ち、主にテロリストのアジトを殲滅したりといった任務を遂行する。
この3匹は知能も改造されており、人間の言葉をしゃべる事が出来る。この設定、最初はどうかと思ったが、この作品の持ち味である切なさの演出として大きな要素になっている。なにせカタコトだし。
その三匹が任務達成したあとに廃棄処分命令を受ける。愛情を持って三匹をメンテナンスしたロゼアンヌ博士は、殺されてしまう位ならと三匹を研究所の外へ脱走させてしまう。
狩りをしながら、そして追手の追跡を逃れながら初めての外での自由を生き抜く三匹。

アニマルウェポーーン!!というとSHELLSHOCKの曲名をまず思い浮かべるのが万人と思われる(?)が、正直現実的にどんなものかよくわからんです。
この作品におけるアニマル・ウェポンは、人間の言葉を話す知能を持っていていも所詮は動物なので、追手の軍人も冷酷に殺害するし、野ねずみや鳥を狩って食料とする。倫理観がわからないが、リーダーの犬だけは人間を殺してはいけないんじゃないのかという葛藤が次第に生まれ、自分たちは一体なんなんだろうと思い始める。動物と人間の狭間の存在でありながら、殺戮機械であるという、自分たちの居場所は一体どこなのか。逃避行の中で様々なドラマが生まれている。

短い物語ながら、すごくまとまっている。映画化の話があるというのもうなずける。
とてもおもしろいだけに個人的にはもっと長くてもよかったかなと。もっと思い入れを強めたかったかな。これでも十分なのだけれども。

画やコマ割は現代的なので読みやすい。すごく実験的なコマ割も随所に見られるので日本の漫画にも刺激を与えられるんじゃないかと思える。
とりあえずのグラント・モリソンでしたが、次は「アーカム・アサイラム」あたりをいくかな。

「ジャスティス・リーグ 魔性の旅路」/ジェフ・ジョーンズ/ジム・リー

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ジャスティス・リーグ 魔性の旅路」/ジェフ・ジョーンズ/ジム・リー

「JL誕生」の続編。ジェフとジムのタッグも変わらないので安定感も変わらず。
ただ、物語の方はひたすら痛快だった前作とは打って変わって、ジャスティス・リーグのメンバーにあらゆる局面が襲いかかってくる。

今回の敵は、前作のラストシーンでジャスティス・リーグの本を出した著者デヴィッド・グレイブス。
悲運により、自分の家族を失ってしまったグレイブスは著書で一度はJLを称えたものの、恨みの矛先を戦いが起こった根本であるJLに向けて復讐鬼と化してしまう。
こういう、元は善人だったのになにかがきっかけで心が壊れてヴィランと化すって設定は好き。アメコミの常套手段ともいえるが。

グレイブスは、スケアクロウのように相手のトラウマや心の弱い部分を突いて幻覚を見せ、内部からズタズタにしてしまう。
ヒーローは必ず過去に罪を背負っているものだが、リアルタイムで贖罪にかられていたワンダーウーマンの取り乱し方はすごい。
世間知らずがゆえに知らず知らずに愛する者を傷つけてしまったワンダーウーマンことダイアナの苦悩の描かれ方はよい。
このNEW52におけるキャラは全員どこか性格的に欠落しているので、非常に愛着を持ちやすい。ヒーローといえども万能ではない。だからこそ集結する必然性が生まれる。
・・が、破綻する瞬間も多く存在する。いずれにせよドラマ性がある。
考えてみれば映画「アヴェンジャーズ」もそうだったな。こういう、ヒーローが集まるものは基本的にそうなのか。

グリーン・アローが初登場するが、もうちょっと活躍させてあげて!
今後も登場しないんだったらあれじゃちょっとかわいそうだ。

前作とは違い、事態やチームを悪化させた状態でこれからどうなるのか?ってところで終わるので続編への期待はさらに高まる。
最初読んだときは、前作が好きすぎてあまりシリアスな展開に若干の戸惑いがあったが、二回読んでかなりしっくりきた。これはこれでおもしろい。基本的なところは変わってないし。

「ヒットマン 第1巻」/ガース・エニス/ジョン・マクリア

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ヒットマン 第1巻」/ガース・エニス/ジョン・マクリア

ヒットマンと言えば、ハゲのおっさんが活躍するビデオゲームか、80年代のメタルバンド位しか思い浮かばない俺のような人間を喜ばす第三のヒットマンがあるという。それがこのアメリカンコミックのヒットマン。

ライターのガース・エニスは現在のアメコミ界を担う重鎮のひとり。
巷の評判の良さと表紙のセンスの良さ、そしてネット先行で話題になったヒーロー、「犬溶接マン」が気になりすぎて購入。
犬溶接マンとは、溶接用のマスクを被り、右手にトーチ、左手に犬の死体を持って戦う、ヒーロー集団セクション8のひとり。悪者には犬の死体を敵の身体に溶接してしまうという。唯一の攻撃方法がぶっとびすぎていてネット上で人気が爆発!そんな事もあって、邦訳に至ったのかもしれないが、この第一巻では犬溶接マンはエピソードの順番的にはまだ登場していない。一応、DCヴィランのLOBOが出てくるエピソードを前倒しにして本作に収録してあります。これがまたおもしろい。

と、そんな犬溶接マン目当てに買ったけど出てないじゃん!ていう読者を意外(?)にも大満足させてしまうほど、これは全編素晴らしいものでしたよ。ユーモアセンスは散りばめてあるものの、シブいところはしっかりシブい。非常に愛すべき作品になっています。l

舞台はゴッサムシティ。ご存知の有名ヴィジランテもヴィランも居る世界で、そういう連中の殺しだけを請ける殺し屋トミーが主人公。タイツなどは着用せず、普段着とトレードマークのサングラスのみ。若干、メガドラソフト「カメレオン・キッド」の主人公に似ていると思うのは俺だけか。
私生活が、わりとダメダメ野郎でありながらも仲間を思う気持ちは熱いという、「俺たち!俺たちの!!お前!!」って感じで、野郎およびボンクラ勢から愛されない理由のない男。ご多分に漏れず自分も惚れ込みました。

ストーリーも中々に凝っていて、そのまま映画化されても結構いいものになるんじゃないかというエピソードも。

敵と一対一の戦いをするとき、横から狙撃させて決闘自体をさけたり、成功法では戦わないあたりは非常にアンチヒーロー的。だが、激情に駆られると正面突破するというトミーの性格は男子ハートまっしぐら。とにかく魅力的な主人公だ。

ガース・エニスは北アイルランド出身という事で、アメコミに対するこういった俯瞰した視点もあったかな。
あくまで、素人的な見方かもしれないが。

いずれにせよ、2巻も発売され日本でもそこそこ人気が出ていそうな本作。
2巻ではついに犬溶接マンが出るそうで。帯に「ついに登場!」って仰々しく書いてあった。

そういや、アメコミの邦訳版って帯に凄く力いれているね。
特にこういう無名ヒーローものは。売らないと本当にヤバいんだろうなー
でも、これは買って正解な一冊なのでもっと売れて完結するまで出し続けてほしい。

「ジャスティス・リーグ 誕生」/ジェフ・ジョーンズ/ジム・リー

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ジャスティス・リーグ 誕生」/ジェフ・ジョーンズ/ジム・リー

おおー!これこれ!
この単純明快、勧善懲悪、それでいて現代的なテンポとスタイリッシュな演出で占められたアメリカン・ヒーロー・コミック。
これは、アメコミに最初に期待していたそれですよ。
「ウォッチメン」や、「マーベルズ」、「DCスーパーヒーローズ」のようなウェットな作品も良いが、こういうカラっとした、単純にテンション上げてくれるタイプのものもないと。

New52というDCのプロジェクトは、一度このDCユニバースの設定をリセットして、新規ファン獲得をするため現代的な作風にした一大リブートだ。正に自分のような初心者にはありがたい。古いやつは古いやつで読んでみたいけど。

本作で見られるアートを担当するジム・リーの絵は繊細で躍動感があり最高です。
少しずつ、自分の好きなアーティストがわかってきたので、ジム・リーの作品は優先的にチェックしたい。つまり、New52の大半はチェックする事になる。

元をあまり知らないが、各キャラは本シリーズから性格づけがわかりやすくされていて、バットマンは頭脳明晰だが、ウザがられるキャラ。グリーンランタンは短気、ワンダーウーマンはちょっと天然、みたいな。おそらくより人間味を出して親しみやすくしているんだろうな。
最初は、こじれたりしているヒーロー同士の関係が、ダークサイドという悪を倒すために一丸となる展開は、王道すぎるのにやはりワクワクしてしまう。古臭いとは思わないんだよね。やっぱね、かっこいいんですよ。だから何回も読んでしまう。

日本では、映画化もされている関係上、マーベルのアヴェンジャーズの方が圧倒的な認知度。
ジャスティス・リーグも2015年だかに映画化されるとかされないとか。絶対やって欲しいよなー。すげー観たい。こんな原作読んだら余計高まっちゃうよ。
続編読むのも楽しみだ。

7/8 Club GOODMAN 終了

2年前、結成当初の持ち曲のひとつだった「Castaway」。
ラップは即興で、ときにはライヴで20分にもなってしまった曲。
なんとなく、未消化なままやらなくなってしまったが、ここにきてアレンジを変えてちゃんとした曲として作りなおそうと少し前からスタジオで試していたのを今回、試作段階のアレンジではありますがやってみました。

ベースラインはそのままに、テンポアップしてドラムンベースのような疾走感のある曲調に変えてみました。
ギターの尾崎くんはリハで一度も合わせる事がなかったので、ちょっと大変だったかな。
俺も36小節の歌詞が出来たばかりで中々覚えられなくて、途中で忘れて即興で繋ぎ、また書いた歌詞に戻って忘れて即興で繋ぎ、というのを3回位繰り返してひとつの長いヴァースにしました。
せっかく書いた歌詞を忘れて即興にするのは不本意なので、歌っている最中に心の小骨がポキポキ折れまくってましたよw

ちょっと、体調がすぐれないままスタートしたせいか、ライヴにあまり心が入りきらないまま終わってしまったのが心残りだったかな。あまり自分はいい出来ではないように思った。演奏はよかったんじゃないかな。
ん~、次回がんばりましょう。

次回VARRISPEEDSライヴは、7/25(金)小岩 BushBashです。

2014/7/8 SET LIST
① Sound Check~Improvisation
② Bye Records
③ Circle Is High
④ Castaway(Proto Ver.)
⑤ It's An Outsiderplay
⑥ In York We Trust

【其の三】「キルゾーン・シャドーフォール」/PLAYSTATION 4

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キルゾーン・シャドーフォール」/PLAYSTATION 4

地獄へラグボーーール!!!
キルゾーン・シャドーフォーーール!!!
というわけで、PS4発売当初からやっていたこちらも、早く見切りをつけてとっととBF4に行きたいとずっと思っていながらも、未だに離れられないわけですね。もう大好きなんですかね、結局。
対戦はさすがにもういいかと思いながら、先日久々にやったら中々の好成績で上機嫌。人も居るし、またちょっとやり始めた矢先にDLCの配信ですよ。まだまだ御賞味出来ます。

今回は4人でのオンラインCO-OP。
DOMINATIONのように3つの制圧地点のようなものを死守しながら目標のポイントまで敵のウェーヴを耐えしのぐ。
ここでおもしろいのは、敵を倒したり、制圧地点を取り返したりする事で個人のポイントが溜まるわけだが、これをマップ上に一箇所ある転送ポイントに行って個人のポイントを転送する。その総計でクリア条件のポイントまでをめざすという。
マップは中央に基地。ここにポイント転送地点や特殊武器を獲得する端末がある。3つの制圧地点(正確にはハッキング地点だが、わかりにくいのでこう書く)はそれに対して、3方向に散らばった場所にあるので、基本的にはこちらから出向いて制圧地点の敵を一掃しにいく。ここで長居せず、中央のポイント転送地点まで戻らなくてはいけない。調子に乗って、出先で死ぬと稼いだポイントを全部失っての復活になる(衛生兵による蘇生だと減らない)ので、チームに迷惑をかけてしまうというシステム。
マップ上にランダムに出現するペトルサイトを拾って、中央の基地の端末に繋げる事で、ミニガンやセントリー設置、空爆要請などを行える。全部の制圧地点を取られてヤバい状況を一発逆転出来る突破口を作れるわけだ。最初はハンドガンしか使えない戦術兵が突然にして殺戮マシーンと化したときは正にキルの鬼と化す。

兵科は対戦と違い、突撃兵、狙撃兵、衛生兵、戦術兵の4種。被る事は出来ず、早い者勝ちで自分の好きな兵科につく。
中でも、戦術兵はセントリーガンを3つ設置出来るので、楽にキル数稼ぎたい人にはうってつけ。
この中でも特に重要なのは衛生兵。味方が死んだとき、蘇生してあげないとそのプレイヤーが持っているポイントはパアになってしまう。人数が4人集まっていないときでも、衛生兵は絶対居ないとダメ。
と、その苦労に合わず、意外と地味で爽快感に欠けるのも衛生兵。初期装備のサブマシンガンは反動が大きくて使いづらいし、蘇生や回復、弾薬箱でパーティーをサポートするのが役割の中心だから、キルもポイントも他の兵科より稼げなかったりする。

このDLC、とてもおもしろくて毎日やっているが、マップが4つなので賞味期限が早そうなのと、やはり人がちょっと少ない。
数週間後には過疎っている事が予想されるので、今のうち思い切り堪能したい。

7月のライヴ予定

7/8(火)Club GOODMAN
O/19:00 S/19:30
前\1,600 当\1,800
VARRISPEEDS / 歩行 / スギムラリョウイチ

7/25(金)小岩 BushBash
open19:00/start19:30
adv1300yen door1500yen(+1drink order)
live: VARRISPEEDS
 Monaural Mini-Plug
 Green Moon On The Water【氏家悠路(vocal, guitar), 依田勝(guitar), 平野敏久(bass), 藤田康弘(drums)】
 キッチュ一人楽団
 haigan

8日はトリで、20:50から。遅いので、仕事帰りに是非どうぞ。
25日は、まだ詳細が来てないですが、おそらく20時過ぎの出番になるかと。

※VARRISPEEDSのライヴをビデオ撮影してくれる方募集。
毎ライブごとに撮って頂ける方は事前に名乗り出て頂けると助かります。その日スタッフとして入って頂きます。本番直前でも結構です。ビデオカメラはこちらで用意してあります。ズーム機能もないシンプルなものなので操作は簡単です。
よろしくお願いします。m(__)m

そして、今月はVARRISPEEDSベース担当の高橋が立ち上げた新バンド、slagの初ライヴが7/29(火)に阿佐ヶ谷Yellow Visionであります。
たぶん、ヤバいものになると思うのでこちらもどうぞ。私もたぶん行きます。

「バットマン・ロングハロウィーン Vol.1&2」/ジェフ・ローブ/ティム・セイル

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バットマン・ロングハロウィーン Vol.1&2」/ジェフ・ローブ/ティム・セイル

渋くて最高だった「イヤーワン」の直接的続編という事で、薄いわりには一冊3200円で上下巻という高値設定にもなんら躊躇せず購入。今のうちなら気にせず買える。

「イヤーワン」よりも幾分読みやすく、ミステリー仕立てになっていて、最後まで犯人がわからないようになっているので、これこそバットマンコミックスの初心者にいいのかもしれない。ラスト周辺の読者を撹乱させる作りは特に日本人向け。
ヴィラン達の登場具合も中々。この物語はトゥーフェイス誕生に収束されていくのでジョーカーを始めとする面子は話の根幹にそこまでは関与しない。ただひとりを除いて。
この話はゴッサムシティで強い勢力を持つマフィア一家を中心とした、クライムサスペンスの様相と呈していて、ファルローネ・ファミリーという名前から、映画「ゴッドファーザー」も強く想起させるものだ。
金銭の流通、身内での冷戦、敵打ちなど、マフィア映画で見るそれらのドラマと、ヴィラン達サイコパスが巧みに絡み合っているところは、異彩を放っていて素晴らしい。一番の見どころと言っていい。
これらのファミリー達を次々と殺害していく、謎の殺人鬼ホリデイとは何者なのか?
最初、映画「ダークナイト」を先に観てしまっている自分としては、「え?あの人でしょ?」という感覚で読み進めていったが、さすがにそんな単純なものではなかった。
もちろん、最後まで犯人がわからないところも大きな魅力ではあるが、サプライズ的なものがあるから名作としているわけでは決してない。
ハービー・デントがなぜ壊れていってしまったのか、その描き方は表層的な変化だけに終わった映画「ダークナイト」よりも格段に深い。デントは構築していった自分の夢が裏切りによって壊れた事によって自らの人格が破綻してしまったのだ。その想いは、法を侵す事もいとわなかった。これで彼の思ったとおりにいけば、真にダークナイトたりうる事だったろうに。
そして、デントにまつわる悲劇は最後まで終わらない。非常に悲しい余韻を残して終わる。これがとても良いんですよ。若干「ん?」ってな気もしたけど。

いずれにせよ、おもしろくて一気に読める本作。とてもオススメです。
次回作も大変気になるが、評判は本作ほど芳しくないですねぇ。どうでしょうか。
Live Schedule
11/11(土)鶯谷 What's Up
12/27(水)代官山 UNIT
12/30(土)立川 A.A.Company
1/16(火)東高円寺 二万電圧
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DTChainsawのプロフィール

Author:DTChainsaw
ヒップホップバンド、VARRISPEEDSのラップ、Voを担当。
ポリリズムヒップホップユニット、Synthezoeyのラップも担当。

2011年まではPsy-VOGUEというユニットに所属。

ゲーム情報サイト、iNSIDEにて「ビデオゲーム・ライマーズ」を連載中

現在、某音大の理論中等科

秋葉原近辺で生まれ育つ。
ゲームと音楽をこよなく愛す。

※ライヴのブッキング、常にお待ちしております。
↓のメールフォームよりメッセージをください。

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