「悪の教典」

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劇場にて映画「悪の教典」を鑑賞

※(以下の文章にはネタバレも含まれています。)

ほぼ予備知識はなく、三池崇史監督作品という事だけで観に行ってみた。

生徒から慕われている高校教師、伊藤英明扮する蓮見(通称ハスミン)は、一見万能で非の打ち所のない爽やか教師のようだが、実はとんでもない顔を持っていた・・・という。

まず凄かったのは伊藤英明。
実はこの人の出ている作品をまともに観たのは初めてかも。気持ち良い位にマッドな役柄を演じきっている。

終盤の大量殺戮シーンでは、怯える生徒達を次々と物言わぬ顔で銃殺していく。ショットガンを階段の踊り場で乱射するものだから、銃声が反響してかなりの爆音になっているのを、耳を抑えて「ちょっとうるさいなぁ」程度の顔するところとか、ある種背徳の爽快感すら感じさせる。

前半で劇中に流れているElla Fitzgeraldの「Mack The Knife」は奇遇にも自分がこの一年で一番聴いていた曲だった。
これが、大量殺戮シーンになるとビッグ・バンド仕様のヴァージョンで流れるところはヴァイオレンス描写が十八番の三池監督らしさが出ていてよかったかな。

自分的には全編通してとてもおもしろかったが、一緒に観に行ったうちの奥さんは貴志祐介の原作ファンらしく、映画の内容にはかなり不服だったようだ。
この映画だとハスミンはただの殺人鬼としてしか描かれていないが、原作だともっと完璧主義者が行き着いて狂気にまでなってしまったような部分を濃く描いているらしい。生徒に慕われている具合ももっと深く「なぜあのハスミンが!」と生徒を精神的にも絶望に追い込む様が良いはずなのにとの事。
原作を映画にする際にハスミンのキャラを変えてしまうのは、脚本も手がけた三池崇史の英断だったのか。もしくは自分の得意な方面に持っていくためだったのか。後者のような気がしてしまうが。

それでも、ラスト周辺でちょっと気になったところも。
ハスミンが追い込まれたところで、生き残った生徒が「やつはもう次のゲームを始めているんだ」というセリフでハスミンの内心を観客に感づかせるはずなのに、ハスミンから見える生徒の目がカラスのように変わっていく映像は、本当にハスミンの頭がおかしいのではないかと誤解を招く演出に思った。これはどういう意図だったのか。

いずれにしてもここ数年、劇場であまり良い邦画を観ていなかったので、これは久々に快作で楽しめました。
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Author:DTChainsaw
ヒップホップバンド、VARRISPEEDSのラップ、Voを担当。
ポリリズムヒップホップユニット、Synthezoeyのラップも担当。

2011年まではPsy-VOGUEというユニットに所属。

ゲーム情報サイト、iNSIDEにて「ビデオゲーム・ライマーズ」を連載中

現在、某音大の理論中等科

秋葉原近辺で生まれ育つ。
ゲームと音楽をこよなく愛す。

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