「ライデンファイターズ・エイシズ」/XBOX360

XBOX360の「ライデンファイターズ・エイシズ」
昔、友人がTHE PIXIESの「BOSSANOVA」というアルバムをあまりにも好きになりすぎて、「聴くのがもったいない」と言っていた事がある。これは聴き込んで飽きてしまうのが怖いという感覚からの発言で、半分ネタで言っていたと思うがその気持ちちょっとわかる。
この、アーケードの移植である「ライデンファイターズ」3作を収録した本作は、かなり数奇な運命を辿ってようやく発売された作品で、最初は10年ほど前にセガサターンで発売される予定だった。だが、発売元が合併(買収?)かなんかでゴタゴタしてお蔵入り。そのあと初代XBOXで発売される予定になったが、こちらも気がついたら発売されず。
もう、諦めかけていた今になって360でまさかの発売。
発売日は一年ほど前だが、当然当日に買いましたよ。そして歓喜しましたよ、10年経ってもまったく色褪せない完成度に。
でも、数回プレイしたら先ほどのピクシーズ現象が起こった。
「これをクリアしたら、俺はゲームに今後なにを夢見ればよいのだろう?」「現在のシューティングの方程式とは違う昔独特の味を持つこれが飽きたら、もうこの感覚を味わう事は一生出来ないのでは?」という思いが走り、そのあともったいなくて起動出来なくなった。たぶん、こんな思いになるのは生まれて初めてかもしれない。
が、先日プレイした「雷電Ⅳ」がその思いを打ち崩してくれた。
シリーズの遺伝子を受け継ぎつつも、しっかりと進化した姿に救われたというか。
やはり、好きなゲームはやりこまなくては。
改めてやってみると、本当に見事なゲームバランスに思う。
「雷電」の本シリーズはかなり意識して堅実な作りになっているが、「ファイターズ」はもっと柔軟で、むしろ雷電らしさは最小限のセンスでしか感じられない。その分、自由奔放でかつ、ライトユーザーでも挫折しない程度の難易度に抑えられている。(一週目なら)
一番の特徴は選べる機体の多さ。シリーズ一作につき、10~15機位。そして、その全てが個性的。
こういうヴォリュームの出し方は個人的にかなり歓迎したい。この手法をやっているシューティングは意外と少なくて、思い出せる限りだと「R-TYPE FINAL」くらいか。
アーケードでもそこそこやっていたが、長いこと経って今こうしてプレイしてみて、自分の記憶以上の出来だったと認識した稀なゲーム。
危惧していた、「飽き」の問題は機体数の多さで完全にカバーされました。正直憶えられないよ(笑)。おかげでいつでも新鮮な気持ちでプレイ出来る。
永久保存版とはまさにこれの事ですな。
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