「フロム・ヘル 下巻」/アラン・ムーア/エディ・キャンベル/柳下毅一郎

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フロム・ヘル 下巻」/アラン・ムーア/エディ・キャンベル/柳下毅一郎

全てが昇華されていくクライマックスシーン、そして最後の殺人シーンは、最もエグい上に身体を解体している最中に幻が次々と見えてきたりと、ドラッギーさも増している。

ドープ!という言葉がこれほど似合うコミックも中々ないかと。まあ、これはグラフィックノベルなのでそこの差別化も重要ですが。グラフィックノベルは大人のものなので。
上巻の冒頭で出てくるリーズというキャラが一体誰なのかと思っていたら、途中で出てきたわりには物語的にとても重要な役だった。
冒頭でのフレッドとリーズの語りに戻るとなにを話しているのか大体わかる。アラン・ムーアの作品はこういうタイプ多いですかね。最初読んだときは会話がさっぱりわからないものが2周目で急にわかるようになるってやつ。

正直、この作品物凄く良すぎて冷静に語れないところがあります。
2周目読み終わって、すぐに3周目にいきたくなった。これ、終わりがなさそうです。
全編通して禍々しい空気感に徹底されているわけですが、再びこの空気感の中に身を投じたくなるのですよ。ずっとこれを読んでいたい。映画で言うなら、「野獣死すべし」をずっと観ていたい感覚と一緒。

最初、ただでさえアラン・ムーアの難解なテキストなのにエディ・キャンベルのモノクロの絵でキャラの判別も難しくして、どんだけハードル上げてるんだこの漫画は!と思ってましたが、この位絵を抽象化しないといけない必然性が最後まで読むとわかる。メアリーケリーの殺害シーンなんてカラーの精細な絵じゃ表現出来ない。というよりむしろ、こっちの絵の方が暗黒な印象を与える。
全編通してドローンなんですね。話としてのメリハリはちゃんとあるんだけれども、その起伏をあえて押し殺す事でより深い闇を作り出しているというか。

これは個人的には「ウォッチメン」以上かもしれないし、ヘタすると今まで読んだ全ての漫画(日本のものも含む)の中でもベスト3に入るものかもしれない。本当にすごかった。
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Author:DTChainsaw
ヒップホップバンド、VARRISPEEDSのラップ、Voを担当。
ポリリズムヒップホップユニット、Synthezoeyのラップも担当。

2011年まではPsy-VOGUEというユニットに所属。

ゲーム情報サイト、iNSIDEにて「ビデオゲーム・ライマーズ」を連載中

現在、某音大の理論中等科

秋葉原近辺で生まれ育つ。
ゲームと音楽をこよなく愛す。

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