「マーベルズ」/カート・ビュシーク(著)/アレックス・ロス(画)/秋友克也(訳)

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マーベルズ」/カート・ビュシーク(著)/アレックス・ロス(画)/秋友克也(訳)

自分がアメコミ初心者だったときに購入。たしか、5冊目位だったか。
その頃はまだマーベルのキャラもなんとなくしか知らなく、設定やサブキャラのようなものには疎かったときだったので、正直読んでもピンとこなかった。しかも、当時アメコミには「ジャスティス・リーグ 誕生」のような派手な作風を求めていた時期だったので、こういうウェットなものはもういいよとという感じがあった。たぶん、「DCスーパーヒーローズ」と「ウォッチメン」でお腹いっぱいだったんだと思う。

それから今に至るまで、アメコミの吸収を続けた事もあって久々に読み返したらとてもおもしろかった。
この作品を楽しむに当たって最低限知っておかないといけないものは、X-MEN、スパイダーマン、アベンジャーズ、ファンタスティック・フォー(とギャラクタス)。これらの基本設定と一部脇役やヴィランとの関係性。

ここで描かれているのは、現実の世界にスーパーヒーロー達が現れたらどうなるか、主人公である新聞記者フィルの視点を通して語られる。
X-MENはミュータントとして、人類から徹底的な迫害を受ける。これはX-MEN本編の設定をよりリアルにしたもの。でも、それに反発するマグニートーは出てきません。
アベンジャーズやファンタスティックフォーは称賛され、X-MENは迫害。同じ超人同士でもこれほどの違いがある事にフィルは苛立ち、真実を伝えようと努力する。だが、やはり自分自身も大衆の一部であるという絶望感や無力感、罪悪感を思い知る。

大騒ぎされれば、アンチも出てくるなんて図式は大昔からあるもので、そこの中心にいる人達が異端であればあるほど批判の力が強くなる。
最終的には全てのヒーロー達が迫害されていくのだが、そこにはセリフとして象徴的なビューグルの社長の言葉がある。
簡単に言えば嫉妬だ。超越した能力をたとえ人助けに使っていたとしても、人々には欺瞞や偽善として解釈しないと自分達が劣等感を感じてしまうから。そんな、ヒーローを通して見た人間の醜さこそ本作最大のテーマ。しかも、その語り口、アレックス・ロスの美麗な画と相まって非常に重みがありつつもテンポよく読める。今更ながら傑作だと思いました。
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Author:DTChainsaw
ヒップホップバンド、VARRISPEEDSのラップ、Voを担当。
ポリリズムヒップホップユニット、Synthezoeyのラップも担当。

2011年まではPsy-VOGUEというユニットに所属。

ゲーム情報サイト、iNSIDEにて「ビデオゲーム・ライマーズ」を連載中

現在、某音大の理論中等科

秋葉原近辺で生まれ育つ。
ゲームと音楽をこよなく愛す。

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